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照ノ富士13勝目 横綱は事実上当確「とりあえず場所を無事に終わらせることを考えたい」【大相撲名古屋場所】

2021年7月16日 21時36分

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正代に土俵際まで追い込まれる照ノ富士(左)

正代に土俵際まで追い込まれる照ノ富士(左)

◇16日 大相撲名古屋場所13日目(ドルフィンズアリーナ)
 正代の左からのすくい投げに、上体はぐらついた。ヒヤリとしたが、照ノ富士(29)=伊勢ケ浜=はもちこたえる。相手が引きに転じたところを押し返すと、左張り手から右を差し、力強く押し出した。
 「焦ることなくやろうと思っていたので、よかったと思います」。圧倒的な強さを見せつけてきた今場所。この日は一筋縄ではいかなかった。それでも勝った。自己最長の13連勝には「あと2日あるんで、頑張るだけです」と口元を引き締めた。
 初めての綱とり場所。2場所連続で優勝しており、横綱昇進は優勝か準ずる成績が目安とされていた。残り2日。たとえ連敗しても13勝2敗。千秋楽まで優勝を争うことは決まった。昇進問題を預かる審判部の伊勢ケ浜部長は「優勝するに越したことはないが、成績的には十分満たしている」と言い、事実上当確ランプがともった。
 かつて所属部屋で付け人を務めた元序二段・照道の藤田了さん(24)は、名古屋場所の宿舎で照ノ富士が黙々と皿を洗っていたことを鮮明に覚えている。大関から転落し、膝の状態も良くない中、椅子に腰掛けて手を動かしていた。若い衆が「代わります」と言うと、「俺がやると言ったらやるんだ」と振り切ったそうだ。
 再び歩み始めた照ノ富士があるとき、藤田さんに「最近は(相撲を)辞めたくないの?」と聞いてきた。入門してすぐのころは「辞めたい」とよくこぼしていたからだ。「今は大丈夫です」と返すと、照ノ富士は「そうか。俺も本当、辞めたかったけど、でもこのままじゃ終われないだろ」と言葉に力を込めたという。
 強い決意を胸に、ついに上り詰めた。横綱昇進に関して照ノ富士は「とりあえず、場所を無事に終わらせることを考えたい」と言うだけだった。全ては場所が終わってからでいい。「明日の一番に集中するだけです」。まずは残り2日に全神経を注ぐ。

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