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リニア 南ア環境保全、団体発足 会長に京大前学長・山極氏

2021年7月15日 05時00分 (7月15日 05時01分更新)
 リニア中央新幹線のトンネル工事の影響が懸念される南アルプスの保全と利活用を、県が事務局となって進める「南アルプスを未来につなぐ会」が十四日、発足した。静岡市内での設立総会で、霊長類学者で京都大前学長の山極寿一・総合地球環境学研究所長を会長に選任した。
 南アには希少な動植物が生息するが、地盤がもろく、地球温暖化の影響もあり生態系の維持が難しくなっている。会では、南アの現状を把握した上で、魅力を発信し、保全や利活用を進める。県は今後、会員を広く募り、研究者による学術フォーラムもつくる予定。
 発起人は山極会長や川勝平太知事のほか、静岡市の田辺信宏市長ら首長、工事現場一帯の地権者の特種東海製紙グループ「十山」の鈴木康平社長、京都大の徳地直子教授(森林科学)ら学識者、自動車メーカー「スズキ」の鈴木修相談役など経済関係者ら。
 設立総会には発起人二十五人のうち二十一人がオンラインを含めて出席。山極会長は「南アルプスを世界に発信して、富士山ばかりでなく、日本の国の成り立ちや文化のありかを考える場所にできればと思う」とあいさつした。
 川勝知事は終了後の会見で「リニア工事で南アルプスの保全への危機感が高まった。何とか南アルプスを将来につなげないといけない」と狙いを説明。山極会長は「世界中が環境保全をしようという動きが強まっているなかで、日本は先導に立たないといけない。そのモデルになればと思う」と述べた。 (大杉はるか)

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