圧巻8回17奪三振よりプロ注目は打撃 中日スカウト「春先の状態より良い」【高校野球岐阜大会】
2021年7月10日 18時12分
◇10日 第103回全国高校野球選手権岐阜大会(岐阜・大垣市北公園野球場など)
岐阜大会が開幕し、岐阜第一はプロ注目の阪口楽投手(3年)が8イニングを2安打1失点に抑える好投で加茂に7―1で勝利した。24アウト中17個を三振で奪う圧巻の奪三振ショーで相手打線を寄せ付けなかった。
「夏の大会は独特の雰囲気で特に初戦は難しさがあります。力を抜いて、制球重視でとにかく投球でチームに貢献しようと投げました」
1回からいきなり3者連続三振の好スタート。1点を先制した直後の2回は先頭に四球を出すと1死二塁から右前打を浴び、味方が打球処理を誤る間に二走がホームイン。だが、すぐに追いつかれる嫌な展開も最速143キロを誇る伸びのある直球と低めに制球した変化球で次々とバットに空を切らせた。
5回途中には脚がつるハプニングに見舞われながら「追い込むまでは制球重視」と冷静に対応。手負いの状態で6回は3者連続三振で切って取り、7、8回にもそれぞれ2個の三振を奪って最終的に「17」まで奪三振数を伸ばした。
スタンドには8球団計13人のスカウトが集結。投手での活躍よりもこの日は3打数1安打1打点だった打撃に注目が集まった。中日の清水スカウトは「積極的に振っている印象で春先の状態より良くなっている。結果は出てなくても内容を見て評価したい」と話すと、楽天の山田スカウトは「左の長距離砲として魅力的。将来的にクリーンアップを打つ素質はある」とうなずいた。
身長187センチ、体重89キロの恵まれた体格は、大リーグのエンゼルスで活躍する大谷をほうふつとさせる。「大谷選手のホームラン動画はよく見るのですが、レベルが違いすぎて…。でもモチベーションにはなります」と笑顔を見せた阪口。本家ばりの二刀流の活躍でチームを甲子園へと導く。
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