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夏の甲子園開催可否、決断のタイムリミットをギリギリまで遅らせることはできないか[記者の目]

2020年5月15日 23時50分

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昨年の夏の大会で、星稜を破って初優勝を果たし、マウンド上で喜ぶ履正社ナイン

昨年の夏の大会で、星稜を破って初優勝を果たし、マウンド上で喜ぶ履正社ナイン

 夏の甲子園が実際に中止が決まれば、現実として受け止めるしかないだろう。命、安全、健康が、何よりも優先されることは分かっている。もちろん、高校生だから、学業もおろそかにできない。ただ、高校球児が春だけでなく、夏までも甲子園の土を踏む機会を奪われるかと思うと、やり切れない。何とか、何とか、開催できないものかと考えてしまう。
 正直に言う。妙案はない。誰かが、どんな代替案を示そうとも、甲子園の代わりにはなりえない。球音と、球場いっぱいに埋まった観衆の大歓声が交錯し、選手が土にまみれながら、投げて、打って、走る。勝利を目指す。この、どれが欠けても、「甲子園」ではないと思う。
 「無観客でも」との声も聞く。もし開催するなら、センバツでも検討された無観客が現実的なプランだろう。だが、選手が目指す本当の「甲子園」とは違う気がしてならない。
 すでに、全国高校総体をはじめ、多くの運動部が日ごろの成果を示す場を失った。吹奏楽など文化部も同様だ。もし高校野球だけ開催すれば、批判の声も上がるだろう。主催者側はその声を恐れて、無難な道を選んではいないか。再考の余地はないか。考えてほしい。
 おそらく、20日の日本高野連の運営委員会で結論が出る。甲子園開幕予定の8月10日まで約2カ月半。プロ野球やJリーグは、開幕へ向けて少しずつ動きだしている。「兆し」が見えつつあるだけに、決断のタイムリミットを、もっとギリギリまで遅らせることはできないか。今、思い浮かぶのは、それくらいしかない。選手、特に3年生の思いに応える策が思い浮かばないのが悔しい。(アマ野球担当・麻生和男)

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