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七夕賞で投票動向を定点観測 コロナ禍で無観客開催&場外発売所閉鎖で分かったケントク買い層の“本気度” 

2021年7月9日 06時00分

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「競馬は科学だ」

「競馬は科学だ」

◇獣医師記者・若原隆宏の「競馬は科学だ」
 七夕賞は、誕生日や語呂合わせなどを基にするケントク買いの投票動向が定点観測できるまれな競走だ。七夕の日付にリンクした枠連(7)ー(7)が、毎年過剰人気する。同じ意味の馬連の組み合わせがあるので、(7)枠2頭で決まると思えば、本来は配当がより高い馬連で買うべきだ。
 その定点観測で、昨年は興味深いデータが得られた。無観客開催かつ、全国的に場外発売所が閉まっていた。「ケントク買いは電投・ネット投票されるのか」が観察、分析できたのだ。
 昨年の七夕賞の枠連(7)ー(7)は43・7倍で投票シェア1・77%。対して、同じ意味の馬連(13)ー(14)は92・2倍、同0・84%。やはり枠連(7)ー(7)は過剰人気していた。
 馬連のオッズが、その出目に対する馬券の本筋としての“正当な評価”とすると、昨年の枠連(7)ー(7)に「ケントク買いで過剰投票された額」は約155万円。記者はこの額を毎年定点観測してきたが、近年はおおむね150万円をはさんで上下しており「平年並み」だと言える。電投偏重となっても、ケントク買いする層の動向は変わらなかった。
 正直なところ驚きだ。ケントク買いする層は、馬券を手にして居酒屋などで話の種にするのが主力かと想像していたが、そうでもないらしい。馬券が手元に残らない電投でもケントク買いの投票動向が変わらないというのは、彼らなりに真剣な検討の結果に従った投票行動なのだということを示唆している。
 もう一歩深掘りするため、コロナ禍に突入する前の2019年について、JRAに現金投票と電投の内訳について問い合わせ、それぞれの中における推定票数を計算した。驚くべきことに現金投票内での枠連(7)ー(7)シェア3・07%に対し、電投内では3・52%と、電投によるこの目のシェアの方が大きい。逆に同意味の馬連は現金1・52%に対し、電投1・43%と、傾向が逆転。ケントク買い自体がこの段階ですでに全体の傾向より電投にシフトしていた。昨年の過剰投票分が平年並みだったのは、この下地を前提とすると当然の結果。やはりケントク買いする層は、彼らなりの論理で本気で馬券で勝ちにいっている。

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