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日本暮らし 頼れる先輩 ベトナム出身ファムさん 能美市国際交流協で翻訳

2021年7月7日 05時00分 (7月7日 10時24分更新)
スタッフに教えてもらいながら日本語の文章をベトナム語に翻訳するファム・チィ・ビク・ホンさん(右)=能美市寺井町で

スタッフに教えてもらいながら日本語の文章をベトナム語に翻訳するファム・チィ・ビク・ホンさん(右)=能美市寺井町で

来日16年 困窮の実習生ら支える

 能美市国際交流協会に、ベトナム出身のファム・チィ・ビク・ホンさん(46)=同市緑が丘=がスタッフで加わった。日本の滞在歴は十六年と長く、日本語や日本文化にも精通する。コロナ禍で生活に困窮する技能実習生など、市内で暮らす同胞の心強い味方として働いている。 (平井剛)
 ファムさんは、北陸先端科学技術大学院大で知識モデルを研究するベトナム人の夫(54)とともに二〇〇五年に来日した。三人の子宝に恵まれ、専業主婦として市内で暮らしてきた。
 来日当時はベトナム出身者が周りに少なく、心細い思いをしたが、母国から留学や研究で同大へ来る人が次第に増加。技能実習生も増えだしたため、買い物や子育て、通院などの生活全般を含めた世話をしてきた。
 能美市には千二百二十六人(一日現在)の外国人が居住し、全人口に占める外国人の割合は2・4%と、県内自治体でトップ。国籍別ではベトナム出身者が四百四十二人で最も多く、大半が技能実習や留学を目的とした来日だ。
 昨春のコロナ禍以降、職を失ったり、帰国したくてもできなかったりして生活に困窮するベトナム人が増加。支援の必要性を痛感した協会は、以前から面識があったファムさんに声を掛け、五月に事務職員として迎え入れた。水曜と金曜の週二回、市からの資料をベトナム語に翻訳する仕事などに従事している。
 喜多泉会長は「これまでベトナム語の翻訳や通訳は外部に依頼していたので、ファムさんが加わって本当に助かった」と喜ぶ。真面目で仕事もきちんとこなし、「周りのスタッフともすぐにうち解けてくれた」と人柄にも好感を抱く。
 ファムさんは、コロナ禍で生活苦にあえぎ、時に犯罪に手を染める実習生がいることに心を痛めている。母国では五月以降、感染者が急増しており、いまだに帰れない人が多いという。
 ファムさんは「最初に日本に来た時は、私も何も分からず大変だった」と振り返る。今では日本を「第二の故郷」に例えるほど、能美市での生活が気に入っている。「せっかく日本に来た技能実習生のためにも、お手伝いできることがあれば、何でもしてあげたい」と全面支援を誓う。

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