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左前まわし取られ右差さされても冷静 若隆景成長も…やはり照ノ富士は強かった【北の富士コラム】

2021年7月6日 05時00分

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若隆景(左)を攻める照ノ富士

若隆景(左)を攻める照ノ富士

◇5日 大相撲名古屋場所2日目(ドルフィンズアリーナ)
 照ノ富士と若隆景の一番は、まれに見る熱戦だった。久しぶりに「まれに見る」なんて言葉を使ったような気がするが、そのくらい見応えがあった。
 立ち合いから若隆景の独壇場のようであった。低い立ち合いから激しい差し手争いになったが、持ち前の左右のおっつけからもろ差しとなった。右を深く差し、左は前みつを引いて食い下がった。
 右を差すということは相手に左上手を取られる公算も大きくなるが、若隆景の体の寄せ方が実に巧妙で、懐の深い照ノ富士も手が届かない。長引いては不利とみたか、渾身(こんしん)の力を振り絞り、つり気味の寄りで勝負に出る若隆景。私も見ていて「攻めるのは今だ」と思ったほど絶妙のタイミングだった。
 しかし、照ノ富士はあくまでも冷静であった。この一瞬を待っていたかのように左上手を引いて、右も差した。これで若隆景の攻勢は止まった。がっちり胸を合わせた照ノ富士は、何事もなかったかのように平然と寄り切った。やはり照ノ富士は強かった。激しい動きにも落ち着き払って対処したのは、さすがと言うほかはない。
 敗れはしたが、若隆景は十分に成長した相撲を見せてくれた。今でもおっつけのうまい力士も少なくはないが、彼ほど完璧なおっつけで勝負を決める力士はほかに誰がいるだろうか。私の知る限り、1月に亡くなられた栃ノ海関の相撲によく似ている。栃錦の師匠、栃木山のおっつけのすごさはあまりにも有名だが、若隆景も左右のおっつけを磨いてもらいたい。
 いい相撲を見せてもらったが、2日目にこの取組は少し早すぎはしませんか。審判部は、もっと商売っ気を出してはどうか。この割は、これからも目玉商品となるだろう。
 ところで、心配なのは貴景勝である。脳振とうか、当たり所が悪く電気が走ったか、医者によく診てもらうことが大事だ。炎鵬も顔を張られ、取り直しの一番が取れずに不戦敗となった。規則だから仕方がないが、2番くらい後の取り直しがあってよい場合もあるのではないだろうか。
 話を戻そう。白鵬は遠藤をうまくさばいて順調に2連勝。何とか5日目あたりまで無傷で乗り切れたら照ノ富士を追えるだろう。
 もう少し相撲の話を書きたいのだが、打ち出して30分もたっていないのにほとんど内容を忘れている。年は取りたくない。しかし、年は取っても腹は減る。
 この日、約束のうなぎが届く。大きな立派なヤツが3本も。あっという間に2本食べる。この原稿を出したら残りの1本も食べよう。肝焼きもうまそうだ。それではビールでも飲むか。舞の海にやらなくて良かった。3日目は顔がつるつるになってるだろうな。
 それではお休みなさい。
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