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吉田・工場倉庫火災1年 関係各所、原因調査進む

2021年7月6日 05時00分 (7月6日 05時02分更新)
慰霊碑に献花をするレックの社員=吉田町川尻で

慰霊碑に献花をするレックの社員=吉田町川尻で

  • 慰霊碑に献花をするレックの社員=吉田町川尻で
 消防士三人と警察官一人が殉職した総合家庭用品メーカー「レック」の静岡第二工場(吉田町川尻)倉庫の火災から五日で一年が過ぎた。殉職事故の防止に向け、関係各所では原因の調査が進んでいる。
 火災は昨年七月五日午前一時すぎ、「レック」(東京)の同工場(鉄骨二階建て)から出火。その後、工場内で爆発が起き、二階で現場確認に当たっていた吉田消防署の署員三人と県警牧之原署の警察官一人が死亡した。
 レックが設けた事故調査委員会は、今年四月に事故調査報告書を発表。委員長を務めた田村昌三東京大名誉教授らは、出火原因として電気系統のトラブルか、工場に製品の原料として置かれ、水を含むと発火する恐れのある「過炭酸ナトリウム」の二つが推定されるとした。
 出火元と考えられるのは、工場一階の南東の二カ所。付近には出火当時、通電中だった分電盤や配電盤があり、過炭酸ナトリウムも保管されていた。
 発火後に起きた爆発については、可燃性ガスが充満していた工場内に、防火シャッターの一部が開いたことで新鮮な空気が流入し、爆発的に燃える「バックドラフト」が起きたと推定されるとした。
 そのほか、局所的な火災が短時間で拡大する「フラッシュオーバー」が起きた可能性や、空気中に漂う粉じんに引火した「粉じん爆発」などの可能性も指摘されている。
 殉職した消防士が所属していた吉田消防署を管轄する静岡市消防局も別の事故調査委員会を設置し、調査を進めているほか、県警も容疑者不詳のまま、業務上失火の疑いで捜査している。
 五日は吉田消防署で献花式が営まれたほか、工場跡地近くの慰霊碑前で慰霊式があり、レックの社員らが献花した。
 (板倉陽佑)

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