動き始めたドラフト会議 予定通りの6月開催へ尽力[AKI猪瀬コラム]
2020年5月6日 11時02分
◇AKI猪瀬コラム「MLBへの扉」
開催日時が未定の大リーグで、ドラフト会議に関する動きがありました。全米で新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた3月、大リーグ機構側と選手会は、6月10日から始まるドラフト会議を7月に順延し、各球団40巡目までの指名を5巡目までに縮小することで合意していました。しかし、最近のオーナー会議では、予定通りの6月開催を目指して話し合いが行われており、今後、どのくらい規模を縮小するのかなど、具体的な方式が議題となる見込みとなっています。
今回のドラフト会議の開催案は、4月にオンラインによるドラフト会議で、一定以上の成功を収めたNFLの取り組みが大きく影響しています。全てのスケジュールが白紙状態の中、規模が縮小されたとしても、予定されていた日時にドラフト会議が開催できれば、久しぶりの明るいニュースになることは間違いないでしょう。
6月の英ロンドン開催(カブス―カージナルス)は中止が発表されましたが、ドラフト会議のような公式戦以外のスケジュールは全て未定です。例えばドジャースタジアムが会場のオールスター戦や、映画「フィールド・オブ・ドリームス」を現実に行う試みなど、日程を調整して開催するのか、それとも中止にするのか、シーズン開催に向け、解決すべき難問が数多く待ち受けています。
それでも「アメリカには野球の力が必要」と感じている大勢のファンがいます。米共和党のミッチ・マコネル上院議員は先日、こんな発言をしました。「アメリカには、スポーツの力が必要だ。アメリカには野球の力が必要だ。野球のシーズンが始まれば、国民に日常生活が確実に戻ってくることを示すことができる」。今、コロナ禍と闘い、苦しんでいる人のためにも、野球がある日常が一日でも早く戻ることを願います。
(大リーグ・アナリスト)
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