本文へ移動

「陛下は五輪によるコロナ感染拡大を懸念」 拝察発言 宮内庁長官はなぜ公にしたか 

2021年6月30日 05時00分 (6月30日 05時01分更新)
全国戦没者追悼式でお言葉を述べられる天皇陛下と皇后さま=2020年8月15日、東京都千代田区で

全国戦没者追悼式でお言葉を述べられる天皇陛下と皇后さま=2020年8月15日、東京都千代田区で

  • 全国戦没者追悼式でお言葉を述べられる天皇陛下と皇后さま=2020年8月15日、東京都千代田区で
  • 西村泰彦 宮内庁長官
  • 上皇さまが退位への思いを語ったビデオメッセージを街頭の大型スクリーンで見る人たち=2016年8月、東京・新宿で
 東京五輪・パラリンピック開催による新型コロナウイルス感染拡大を天皇陛下が懸念されているとした、西村泰彦・宮内庁長官の「拝察」発言。憲法で政治的発言ができない皇室関係者の気持ちを宮内庁が推し量って発信することは、これまでも繰り返されてきた。「象徴天皇制を揺るがす」との批判も強いが、そうなるのは予想されたはず。背景に何があるのか。 (木原育子、石井紀代美)

「政治利用」の批判 過去も

 「拝察」。日常会話ではほとんど使われず、多くの人にとって耳慣れない言葉だろう。広辞苑によると、「察することの謙譲語」とあるが、皇室ジャーナリストの神田秀一さん(86)は「長官が『拝察』すること自体は当たり前のこと」と解説する。
 天皇の権威が軍部に利用された戦前の反省から、憲法は天皇について「国政に関する権能を有しない」(四条)と規定し、皇室の政治活動を厳しく制限している。その中で、宮内庁では天皇の気持ちを推し量り、「拝察」として発信してきた。
 中には天皇や皇太子の意向を反映しているのでは、という印象を受ける言葉もある。例えば二〇〇四年、当時皇太子だった天皇陛下が「雅子のキャリアや人格を否定する動きがあったこと...

中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。

※中日新聞読者には、中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井の定期読者が含まれます。

関連キーワード

おすすめ情報

特報の新着

記事一覧