本文へ移動

渋野日向子を精神的に支えた臨時地元キャディー「いなかったら死んでた」最初アドバイスできず申し訳ない表情【全米女子プロ】

2021年6月28日 17時19分

このエントリーをはてなブックマークに追加
渋野日向子(AP)

渋野日向子(AP)

◇27日 ゴルフ・女子メジャー 全米女子プロ最終日(米ジョージア州ジョンズクリーク)
 渋野日向子(22)=サントリー=は6バーディー、1ボギーの67と5つ伸ばし、通算1オーバー、40位で終えた。わずかに残っていた東京五輪日本代表入りの可能性を断たれた。22歳のネリー・コルダ(米国)が2日目からの首位を守り、通算19アンダーにして優勝。
   ◇   ◇
 まるでホールインワンを達成したかのような大歓声だった。17番パー3。前日4発池に落として「10」をたたいた渋野は、グリーンのまん中に1オン成功。前の日の悲劇を知っていた観客たちは一斉にわき返った。「乗った瞬間に、すごく『うわっー!』て言ってくれた。びっくりした」。打った本人も耳を疑うほどの盛り上がりだった。
 最も喜んだのが、地元の黒人キャディー、ユセフ・ワゼールディンさんだ。2日目までの藤野圭祐キャディーに新型コロナウイルスの陽性反応が出たため、前日から急きょコンビを組んだ。渋野は英語ができないため、最初の日はあまりアドバイスができなかった。17番で渋野が距離計算を間違えて池に苦しんだときも、どこか申し訳なさそうにしていた。この日は車で40分かかる自宅から朝早くコースにやって来て、心配そうに渋野の到着を待っていた。17番では渋野のティーショットを見ていられず、ずっと目をつぶっていた。歓声で1オンが分かると、大喜びで飛び上がり、渋野とハイタッチした。
 「ユセフさんがいなかったら死んでたくらいに助けられた。昨日は初めましてだったので、寄りづらい、話しづらいのはあったけれど、今日はしゃべれなくてもコミュニケーションを取れた。めちゃくちゃ楽しかった。1オンしてあんなに喜んでくれるキャディーさんは、日本では出会わない」
 この日も事前検査が必要で、陰性の結果が出たのはスタートの30分前。わずかな準備運動しかできなかった。それでもフェアウエーを外したのとパーオンできなかったのは各1度だけという完ぺきに近いショットで6バーディーを奪い、「キャディーさんとギャラリーさんの後押しおかげ」と感謝した。
 4月からの米国遠征はこれで終わり。7戦して最高が31位、予選落ち2回で五輪代表も逃すなど、決して順調ではなかった。来期以降の米ツアー本格参戦に向けた足掛かりは、ほとんどつかめていない。それでも「(米国でやりたい思いは)どんどん強くなってきている。出たすぎてしょうがない」という。「この3カ月、何か成長したかなぁ。飛距離はちょっと伸びたかな。体重は減らなかった。ははは…。でも、いろんなことを経験できた」。しぶこは笑って日本に帰ってくる。

関連キーワード

おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ