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アスレジーナの本田監督 「女子でサッカー王国盛り上げたい」

2021年6月28日 05時00分 (6月28日 12時26分更新)
本田美登里監督

本田美登里監督

 元サッカー女子日本代表の本田美登里さん(56)=静岡市清水区出身=が監督を務めるなでしこリーグ二部の静岡SSUアスレジーナ(磐田市)が今季、優勝争いに加わるチームへと変貌している。将来的には二〇二四年にプロの「WEリーグ」参戦を目指すアスレジーナ。「女子サッカーで、サッカー王国静岡を盛り上げたい」と地元愛に燃える本田監督の今後の手腕に期待だ。
 本田さんが昨年、アスレジーナの監督に就いた時、選手の基礎技術が不足していることに驚いた。「全国で強豪校と呼ばれる出身の選手なのに、ボールを蹴る、止めるの基本ができていない」。女子サッカーは小学校、中学校の底辺が脆弱(ぜいじゃく)。男子と比べて、女子の少年団は圧倒的に少ない。そんな中、高校では、公式戦勝利のため、蹴って走るサッカーを求める。
 「これでは女子サッカーの進歩はない」。そう考えた本田さんは、知人で元男子日本代表の風間八宏さん(59)をテクニカルアドバイザーに招き、不定期にサッカーの基本を学ばせた。指導者が勝つことと、育てることを同時進行させることは難しい。本田さんはまず、育てることを優先事項にした。風間さんの指導で、選手の基本技術は向上した。アスレジーナは昨年のチャレンジリーグEASTで、序盤でつまずいたが、後半盛り返し、三位に食い込んだ。
 本田監督の選手起用は、独自の視点から生まれる。FWをDFで起用、DFをFWで起用することもある。今季は、中盤だった藤原加奈主将(23)をFWで起用し、四試合連続得点に結び付けた。二部の十節を終えてアスレジーナは首位と勝ち点三差の三位。
 本田監督の実績は十分。指揮三年目のAC長野パルセイロ・レディースをなでしこ二部優勝に導いた。アスレジーナと共に指揮を執る静岡産業大女子サッカー部は昨年度、全日本大学女子選手権で初の準優勝を飾った。
 女子リーグは、選手が集まりやすい大都市圏が有利。WEリーグも参加十一チームが大都市圏に集中している。そんな中、静岡に有力な選手を集めることは一苦労だ。
 だが、本田監督は「簡単なことではないが、一つ一つ階段を上げて、レベルアップしていきたい」と遠くを見据えている。 (川住貴)

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