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惜しかった、は『たまに負けるチーム』の言葉…中日の阪神との絶望的な距離 その全ては1イニングに詰まっていた

2021年6月23日 10時20分

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6回裏1死一、三塁、高橋周が遊ゴロ併殺に倒れる。一塁手マルテ

6回裏1死一、三塁、高橋周が遊ゴロ併殺に倒れる。一塁手マルテ

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇22日 中日1-2阪神(バンテリンドームナゴヤ)
 2回がすべて。イニングスコアを見れば誰でもわかるが、そこには「惜しかった」、「あれさえなければ」の響きがある。本当に惜敗なのか?紙一重だったのか?阪神との絶望的な距離。それは「2回にすべて」が詰まっているのではないか…。
 1死から佐藤輝のあわやという二塁打にサンズの四球。ここから投手の青柳の三振(スリーバント失敗)を挟んで、大野雄は3安打を浴びる。次に得点圏に走者を背負うのは、8回2死から近本に二塁打を打たれた場面だった。だから「あそこさえ」。いや、それを許さないのが阪神打線。対して「あそこで」と悔やむのが中日打線。最大の反撃機は6回の1死一、三塁だったが、頼みの高橋周が遊ゴロ併殺打に倒れた。
 「らしさが出て良かった。あそこは梅野さんの配球。初球カット、2球目ツーシームと決まっていた」と青柳は胸を張った。直前に福原投手コーチがマウンドへ向かい、らしさ(ゴロを打たせる)のための策が徹底されていたのだ。
 阪神の得点圏打率はリーグトップの2割7分7厘。中日はワーストの2割6厘。チーム全体の成績だと考えれば、どちらも異常値だと思う。ただ、分母(打数)には大差はない(阪神537、中日534)。好機の数はほぼ等しく、打つか、打たないか。このスコアは偶然ではない。「2回にすべて」が詰まっていると書いたのは、そういう意味だ。
 僕の記憶違いでなければ、このチームの目標は「優勝」だった。マラソンでいえば、折り返しもいっていないのにトップの背中はとうに消えた。完走や入賞ではなく、最初にゴールテープを切りたいのなら、無理をしろ。むちゃをさせろ。いまだに自分のペースで走って、追いつけるはずがないではないか。「惜しかった」、「よく投げた」。それは勝っているチームが、たまに負けたときに口にする言葉ではないのか…。

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