地下水でエコな醸造設備 木祖・湯川酒造店が来夏までに設置
2021年6月23日 05時00分 (6月23日 05時00分更新)
木祖村の蔵元「湯川酒造店」が、環境に優しい醸造設備を整えるために始めたクラウドファンディング(CF)は、5日間で目標額の2001万円に達した。来夏までに、地下水によって気温を15度以下に抑える貯酒庫を設ける。 (戸田稔理)
湯川尚子社長(41)は日本酒を冷やす冷蔵倉庫が手狭になったことで、百六十五平方メートルを新設しようと計画。しかし昨年、新型コロナウイルスの影響で時間に余裕が生まれ「冷蔵倉庫で冷やし続けるのは環境に悪いのでは」と再考。専門家から木祖村の豊富な地下水で室温を下げるアイデアを提案された。
同社は五年前から、できるだけポンプを使わずに重力で液体を移動させる手法を順次導入し、酒造りの工程を短縮している。すぐに加熱処理することで熟成の速度を遅め、室温一五度でも品質を高められる日本酒を増やした。湯川社長は、全体の二割を占める生酒以外は地下水で冷やす貯酒庫や常温保管で問題ないと判断した。
CF 5日で2000万円達成
湯川社長は「コロナの中でも常に行動しなければ(会社の)未来はない。余力がある今しかない」とCFを決意。事業の売り上げの一部を分配する投資型のCFサイト「セキュリテ」を...
関連キーワード
おすすめ情報