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【富山】大関復帰 早くても2年? 朝乃山 三段目に降格も

2021年6月22日 05時00分 (6月22日 09時50分更新)
大相撲夏場所で幕内の土俵入りをする朝乃山

大相撲夏場所で幕内の土俵入りをする朝乃山

  • 大相撲夏場所で幕内の土俵入りをする朝乃山

「再出発は1年後」
「まず十両 照ノ富士が目安」

 二十一日に発表された大相撲名古屋場所(中日新聞社共催)の番付で、富山市出身の朝乃山(27)=高砂部屋=は西大関の二番目となった。しかし、日本相撲協会が定めた新型コロナウイルス対策のガイドラインに違反し、かど番の今場所から六場所出場停止処分が下されている。丸一年、土俵に立てず、番付は三段目まで急降下しそう。処分が明けても、元の大関に戻るにはいくつも山があり、最速でも二年近くかかることが予想される。 (高橋広史)
 −朝乃山の番付は具体的にどこまで落ちますか。
 本場所は奇数月に年六回あり、七月の名古屋場所から来年五月の夏場所まで出場できません。再起を果たすことになる来年の名古屋では、三段目の上位から中位くらいまで落ちそうです。一人前とされる十両の下が幕下で、さらに一つ下が三段目です。
 大相撲は大きく分けて幕内から序ノ口まで六つの階級があります。幕内、十両の力士を合わせて「関取」と呼びます。大銀杏(おおいちょう)が結え、月給が百万円を超え、身の回りの世話をする付け人も付きます。一方、幕下以下は月給がゼロ、付け人になる側で、待遇に雲泥の差があります。
 −一気に落ちてしまうのですか。
 九月の秋場所は関脇にとどまります。出場停止は全休や全敗と同じ扱いとなり、以降、番付が大きく降下します。
 番付は、土俵下で取組を見守る審判部の親方たちの話し合いで決まります。「番付は生きもの」と言われるように、他の力士の成績に大きく左右されます。ただ過去の全休力士の降下の幅を参考にすれば、朝乃山の番付の大まかな予想がつきます。
 十一月の九州場所では前頭十枚目程度、来年一月の初場所は十両五枚目程度に降下。三月の春場所以降、関取の座からも陥落し、幕下上位、幕下下位、三段目と落ちていきそうです。
 −すぐに関取に戻れますか。
 まずは十両復帰が目標となります。幕下以下は一場所七番の相撲を取りますが、朝乃山の実力からすれば七戦全勝はそう難しくありません。七戦全勝は七戦全敗や全休より昇降格の幅は大きい傾向があります。「幕下十五枚目以内で七戦全勝は優先的に十両に昇進させる」という内規もあります。
 三段目上位からの出直しなら所要二場所で十両復帰の可能性が全くないわけではありませんが、中位からなら最速でも三場所はかかります。
 −本場所に復帰して六場所で元の大関に戻れますか。
 それは不可能です。十両では、実力の差があっても一つも取りこぼさず十五戦全勝は難しくなります。順調に再入幕を果たし、三役(関脇、小結)に戻っても、そこからが勝負です。
 かど番から陥落した関脇なら十勝すれば大関に復帰できる特例がありますが、いったん平幕に落ちたら適用されません。「関脇、小結で三場所計三十三勝」の大関昇進の目安に、一から挑まなくてはなりません。
 −いつごろ、大関に返り咲く可能性がありますか。
 すべては本人次第ですが、一つの目安となるのは今場所、横綱昇進に挑戦する照ノ富士でしょう。けがで番付を三段目のさらに一つ下の序二段まで下げましたが、今年の春場所後に大関に再昇進しました。三段目の中位に上がってから大関まで、コロナ禍で中止となった場所を除き、十一場所を要しました。
 そもそも特例が適用されずに二度大関に昇進したのは、一九七七年初場所後の魁傑(かいけつ)(のちの放駒(はなれごま)理事長)と照ノ富士の二人しかいません。朝乃山は三人目を目指すことになります。

【メモ】かど番=大関は現行制度では2場所連続で負け越すと関脇に降格する。大関が負け越すと、陥落する状況がかど番。朝乃山はガイドライン違反が発覚した今年5月の夏場所で途中休場し、負け越した。かど番の7月の名古屋場所は出場できず、大関の座を失う。


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