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【石川】「競技かるた 熱闘アプリ」 津幡のベンチャー開発 人気に

2021年6月18日 05時00分 (6月18日 09時58分更新)
「気軽に使ってほしい」と話す吉村真幸社長=17日、石川県津幡町で

「気軽に使ってほしい」と話す吉村真幸社長=17日、石川県津幡町で

オンライン国際大会も「醍醐味知る入り口に」

 石川県津幡町のベンチャーが開発したスマートフォン向けアプリ「競技かるた ONLINE」が、本番さながらの緊張感や高揚感を味わえると人気を集めている。発売して二年余りで国内外で十五万ダウンロードを突破した。コロナ禍で中止されたリアルな世界大会に代わり五月にはアプリによるオンライン大会も開かれ、国際交流にも一役買っている。(高岡涼子)
 この会社は「Beta Computing」(ベータコンピューティング)。アプリは全日本かるた協会(東京都)の公式ルールに基づき札の配置、空札、お手付きを再現している。
 下の句の札は、協会公認札の製作会社から譲り受けた画像データを使用。句の読み上げは、協会がA級公認している読手(どくしゅ)の音声を採用している。中・上級者からも訓練用に好評という。
 二〇二〇年一、二月にはアニメ版「ちはやふる」とともに、登場人物と対戦できる期間限定の企画も実現。競技人口の規模から目標とした二万ダウンロードを大幅に上回っている。
 大津市で開かれている世界大会「おおつ光ルくん杯」が中止されたため五月にオンライン版の大会が実施され、米国やロシア、台湾といった十六の国・地域から参加があった。今月には独創的な製品に贈られる県情報システム工業会の「ISA−Goodチャレンジ賞2020」も受賞した。
 ベータ社は一五年に吉村真幸(まさき)社長(34)ら三人が設立。全員が競技かるたを題材にした人気漫画「ちはやふる」のファンだったため開発で意見が一致した。試作品を津幡町内のかるた教室に持参すると「(前提が)全然違う。まず教室に通いなさいと叱咤(しった)された」。競技者でなければ分からないこともあるのかと納得し、七カ月かけてアプリを一から作り直した。
 そんな苦労を振り返りつつ吉村社長は「興味を持っても読み手や対戦相手などの環境が整っていないと競技かるたは始めづらい。この世界の醍醐味(だいごみ)を知る『入り口』になれば」と期待している。

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