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<プロが答える相談室> 甘え直しの状態 満たしてあげて

2021年6月17日 05時00分 (6月17日 10時18分更新)
 小学校一年生の兄の学校行きしぶりに対して、「お風呂で一対一の時間をつくることと、『ありがとう』と口にする機会を増やすこと」という多賀先生の前回の回答通りにしてみました。確かに、行きしぶりは軽くなりましたが、抱っこが多くなり、オッパイを触ったり、赤ちゃん言葉を使ったりするようになりました。このまま続けて大丈夫でしょうか? (6歳息子と1歳息子のママ)
 甘え直しの状態になっただけですから大丈夫です。もう卒業したはずの抱っこやオッパイをせがんだり、赤ちゃん言葉が自宅で出たりしていても、学校や友達の前では出ていないでしょう。つまり、本人の意識の中に、これは自分のような年齢の子がすることではない、お兄ちゃんとしてふさわしくないという気持ちがあるからです。
 お母さんに甘えるのを弟がいるために我慢してきたので、ここで一気に補充しようとするもので、甘え直しと言います。お母さんが感じている以上に、子どもたちは我慢しているのです。
 「アイデンティティー(自己同一性)」という言葉を提唱したアメリカ人の発達心理学者E・H・エリクソンは「人間には発達段階があり、おのおののステージに獲得しなければならない項目がある、それを満たさずに次の段階に上がることはできない」と言っています。
 つまり、乳児期に基本的信頼関係を十分に獲得しておかないと、自立性を培う幼児期や自主性を培う児童期にスムーズに移行しないということです。基本的信頼関係とは母子関係の安定です。甘え直しというのは、お母さんが意識して急速充電してあげれば、本来のステージに戻りますから安心してください。

【子育て】回答者 多賀 千之かずゆきさん

 小児科医歴40年、石川県白山市美川で開業。10年前から子育て講演会を開催。講演回数は600回を超える。「わかりやすい説明と質問できる雰囲気」がモットーで「お母さんの笑顔が子どもたちにとって最も大切な栄養です」とアピール。64歳。

 With KIDSは、子育て支援などの情報を伝える石川テレビのスマートフォン用公式アプリ「石川さんアプリ」とコラボしています。アプリのダウンロードはQRコードから。 iOS用 Android用

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