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異国旅した足跡 92歳の中村さん、浜松で油彩画展

2021年6月12日 05時00分 (6月12日 05時03分更新)
中村田鶴さんが世界中を旅して描いた大作=浜松市南区のギャラリー紫苑で

中村田鶴さんが世界中を旅して描いた大作=浜松市南区のギャラリー紫苑で

 浜松市南区石原町のギャラリー紫苑(しおん)のオーナー中村田鶴(たづ)さん(92)が、自身の油彩画の集大成を同ギャラリーで披露している。これまでに三十カ国以上を巡って描きためた大作約三十点が見られる。十四日まで。
 中村さんは、華道や書道師範だった六十八歳の時、違う芸術に挑戦しようと絵画を始めた。以来、八十七歳になるまで世界中を行脚して現地の風土や歴史を切り取ってきた。
 作品は活気のある暖色が目立つ。お気に入りは、波間に宮殿が揺れて見える一枚。トルコ・イスタンブールでトプカプ宮殿を見た帰り、エーゲ海に幻影を見た体験を基にした。子どもの頃の生活が思い出されると足しげく通ったネパールでは、地震で倒壊した寺院を背景に、数珠を手にした巡礼者を描く構想を得た。
 「いつまでも五十、六十歳の気持ちで、年齢を忘れていたら、あっという間に卒寿が近づいていた」。浄土を描きに四国を旅した作品では、鮮やかな色調から一転、落ち着いた赤銅色を基調に菩薩(ぼさつ)と梵字(ぼんじ)を描いた。
 「現地に行って肌で感じたことを表現してきた。絵があったことが私の人生の全てで、この世界に入って正解だった」とこれまでの道のりを振り返った。
 午前十時〜午後五時。(問)ギャラリー紫苑=090(7431)3601 (糸井絢子)

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