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数値を使って出す“数値で表せない力”…3試合通じて見えてきた楽天の強さの正体 点だった打者が9人で太い打線に

2021年6月11日 10時05分

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4回裏2死一塁、鈴木大(後方)に2ランを浴び、打球の方向を見つめる勝野

4回裏2死一塁、鈴木大(後方)に2ランを浴び、打球の方向を見つめる勝野

◇10日 交流戦 楽天6―2中日(楽天生命パーク宮城)
 第1戦(8日)で負け投手になった柳は、楽天打線の印象をこう語っている。
 「圧は感じないんですけど、振ってほしい球を振ってくれなかった。徹底されている感じがしました。いい勉強になりました」
 ストレートで押し、低めの変化球を振らせる。そんな柳のスタイルに対して、今季初めて低めを捨てるという対策を取ってきたのが楽天だった。8安打、4四死球で5失点。翌9日の第2戦で何とか勝ち投手にはなったが、5四球をもぎ取られた小笠原は、ハッキリと言っている。
 「楽天強いです。本当に強いです。つながると大変。(投げていて)疲れるんです。いい打線ですよね」
 3試合しかない中で、なぜ楽天が首位にいるのかをずっと考えていた。各打者が点とするなら、そこに脅威は感じないのだが、9人の線になるとたちまち太く、強くなる。ただ、線は太いとは書いたものの、表面上の数値はどれもこれも凡庸だ。チーム打率、本塁打、盗塁はどれもリーグ5位、総得点も3位。じゃあ得点圏打率がすごいんだろうと思ったら、中日の2割5厘(478打数98安打)は論外だとしても、2割3分8厘(551打数131安打)は決して勝負強くはない。
 それでもマウンドで戦った人間の感想は、正直だ。柳がいう「徹底した対策」、小笠原が感じた「いい打線」。そしてこの日の勝野は「先発としての仕事ができなかった」とうなだれた。上質のフォークを捨て、8安打のうち6安打はストレートをたたいた。年に1度しか当たらぬ投手であっても、的確な攻略法を練る。そこまでなら最新の機器を駆使するIT系球団なら当然としても、その情報を選手と共有、活用するシステムを構築しているということだ。勝負どころを熟知して、ここぞの場面はたたみ掛ける。数値では表せない力が、楽天には備わっている。それこそが強さの正体なのかもしれない。

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