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文学で日仏の橋渡し 池澤夏樹さんに仏芸術文化勲章

2021年6月10日 16時00分 (6月10日 16時00分更新)
フランス芸術文化勲章を受け謝辞を述べる池澤夏樹さん

フランス芸術文化勲章を受け謝辞を述べる池澤夏樹さん

 作家の池澤夏樹さん(75)が先月二十七日、フランス政府から芸術文化勲章オフィシエを授与され、東京都港区のフランス大使公邸で叙勲式が開かれた。池澤さんは「五年間暮らしたフランスは、最も懐かしく親しい国の一つ。叙勲に値することがあるとすれば、フランス社会の雰囲気を日本に伝えられたこと」と謝辞を述べた。
 同勲章は芸術・文学の創造や普及に功績のあった人物に授与される。池澤さんは実作者として芥川賞など数々の文学賞を受賞したほか、「世界文学全集」「日本文学全集」の個人編集でそれぞれ毎日出版文化賞を受けるなど、文学を巡る幅広い活動が評価された。
 二〇〇〇年代にパリ郊外で暮らし、その体験を基にしたエッセー集を刊行。サンテグジュペリの『星の王子さま』も邦訳するなど、フランスとの関わりも深い。一方、池澤さんの小説『南の島のティオ』などはフランス語に翻訳されている。ステファンヌ・マルタン在日仏大使館文化参事官は「池澤さんは橋渡し役。世界中を駆け巡り、私たちを世界中に連れて行ってくれた」と、その功績を強調した。 (樋口薫)

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