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【石川】安全な大和堆願い 今季船出 スルメイカ漁 能登・小木港から

2021年6月7日 05時00分 (6月9日 12時45分更新)

住民らに見送られ小木港を離れる中型イカ釣り船=6日、石川県能登町で(加藤豊大撮影)


 日本有数のイカの水揚げで知られる石川県能登町小木港の中型イカ釣り船団6隻が6日出港し、スルメイカ漁を始めた。主な漁場とする能登半島沖の大和堆(たい)では外国船違法操業に悩まされ、漁獲が減少。今年は漁期前の4、5月に水産庁が中国の違法操業船延べ320隻に退去警告を出した。漁師らは「国は今季こそ自由で安全な操業を守ってほしい」と訴え、港を離れた。
 6隻は漁旗を掲げ、住民らに見送られながら次々と出港。県漁協小木支所によると、新型コロナウイルス感染症の入国制限でインドネシア人技能実習生の一部が来日できず、昨年同様に多くの船が乗員8、9人のうち1、2人を欠く状態。
 大和堆では北朝鮮の木造違法操業船が昨年、1隻に激減。一方、より大型で漁獲能力の高い中国の鋼船が急増している。水産庁の中国船への退去警告数は2019年の4倍近い延べ4393隻に。日本漁船は昨年9月末から約1カ月間、トラブル回避のため水産庁から中国船が集中した大和堆西側海域での操業自粛を求められた。出港前、第68徳洋丸の平塚秀樹船長(68)は「日本の漁場なのだから追い出すべきは中国船の方だ。国には警告や放水でなく、臨検・拿捕(だほ)の厳しい対応を強く求める」と語った。
 違法操業や資源量減少の影響から、昨季の小木港の冷凍スルメイカ水揚げ量は、過去10年で3番目に少ない2232トンにとどまった。
 今季は県漁協所属の中型船全11隻のうち、5月に北太平洋のアカイカ漁に出た3隻を除く8隻が日本海でスルメイカを釣る。残る2隻も今月中に出港する。スルメイカ漁期は来年1月ごろまで。(加藤豊大)

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