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熱中症予防、作業員向けゼリー好評 商社のノダキと共親製菓が共同開発

2021年6月8日 16時00分 (6月8日 20時59分更新)
「相棒ゼリー」を手にする安部隆博専務=名古屋市西区の共親製菓で

「相棒ゼリー」を手にする安部隆博専務=名古屋市西区の共親製菓で

  • 「相棒ゼリー」を手にする安部隆博専務=名古屋市西区の共親製菓で
  • 熱中症対策食品「相棒ゼリー」=名古屋市西区の共親製菓で
  • 団体・企業とコラボして制作したラベルを前にする野田典嗣社長=名古屋市西区のノダキ本社で
  • 共親製菓のさくらんぼ餅
 「熱中症を防ぎたい」と、名古屋の老舗機械工具商社と菓子メーカーが作業員向けに共同開発したゼリー「現場の相棒 塩ビタミンゼリー」が好評だ。熱中症予防に必要な塩分を含みつつ、味や食感にもこだわった。8日も名古屋市で正午すぎに31.8度に達し、連日の真夏日を観測。今年も暑くなる見込みで、熱中症予防の「相棒」が手放せなくなりそうだ。 (有川正俊)
 1907年創業で産業機械や航空機などの製造業を相手にする商社のノダキ(名古屋市西区)と餅飴(あめ)「さくらんぼ餅」で有名な菓子メーカーの共親製菓(同)が作った。昨年6月に発売後、草野球用や配達員向けも登場し、これまでに計100万本を販売した。
 熱中症対策には塩分摂取が大事だが、ノダキの野田典嗣(のりつぐ)社長(40)によると、工場では連絡にPHSを使うことが多いため「塩あめを口にふくみながらの作業は不便」との悩みがあった。異業種交流の場である名古屋中小企業振興会(名古屋市千種区)で、共親製菓の安部隆博専務(36)に相談すると「気軽に食べられる熱中症対策のゼリーを作りましょう」と話がまとまった。
 安部専務は「しょっぱい菓子は夏場に好まれない」と、塩を使わないゼリーを研究。日本救急医学会が2015年に作った「熱中症 診療ガイドライン」に沿った塩分量を目指し、クエン酸やナトリウムを使い、ほかのゼリー商品の2、3倍の食塩相当量とした。11種類のマルチビタミンも入れて栄養価を上げ、食感にもこだわった。
 工場だけでなく、草野球や配達など暑い「現場」はほかにも多い。ノダキは30を超える団体・企業から要望を聞き、「ホームランの相棒」「配達員の相棒」「サウナーの相棒」、マスクをしての接客や暑い厨房(ちゅうぼう)での作業があることから「錦3の相棒」などを商品化してきた。
 野田社長は「おいしく手軽に食べられ、意識せずに予防できる。全国のさまざまな『現場』に広め、熱中症の被害を一人でも少なくしたい」と話している。
 ヤフーショッピングやアマゾンで販売。1キロ、容器付きで2700円。問い合わせはノダキ=電052(561)4371=へ。

職場からの搬送 愛知最多

 消防庁がまとめた熱中症の救急搬送人員の統計によると、道路工事現場や工場など「仕事場」から熱中症で搬送された人の数は、発生場所ごとの統計を取り始めた2017年以降、愛知県が4年連続で国内最多となっている。
 労働災害に至る事例も多く、愛知県内で昨年、熱中症で4日以上休業した労働者は88人で、死亡が4人。計92人と都道府県別で最も多かった。
 厚生労働省労働衛生課は、産業構造や就業者数、湿度や気温によって熱中症の患者数は変化するため「(愛知が多い)原因は特定できない」としながらも「職場で熱中症が起きること自体、大きな問題」と指摘。「経営者が風通しなど職場環境を改善するだけでは防げない。少しでも違和感があれば我慢せずに医者にかかる、かからせるなど、労使で意識を高めてほしい」と呼び掛ける。
 厚労省は、夏季の高い気温と湿度の中でのマスク着用は熱中症のリスクが高くなる恐れがあるとして、屋外で2メートル以上の距離が確保できる場合は「マスクを外すようにしましょう」と呼び掛けている。

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