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落合時代の『試合から外してもらえない荒療治』も手…38球5四死球の中日・梅津 次代のエースが浸る苦しみの沼

2021年6月6日 10時35分

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2回表を終え、厳しい表情でベンチに戻る梅津

2回表を終え、厳しい表情でベンチに戻る梅津

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇5日 中日6ー3オリックス(バンテリンドームナゴヤ)
 今季最多の8人継投。ナイター翌日のデーゲームで、ブルペンに負荷がかかった要因は先発の梅津にある。開始初球を死球。続いてストレートの四球。2回も先頭打者を歩かせ、3回は投手の田嶋、1番の福田に連続四球を与えた。
 ここで与田監督は立ち上がった。38球。5四死球。降板は当然だ。ベンチに下がった梅津の姿がテレビ中継に映っていたが、目に涙を浮かべていたようにも見えた。広報を通じて絞り出したコメントは「何もありません…」。彼は前回登板(5月29日、日本ハム戦)でも、連続四球(10球連続ボール)と制球難で降板している。
 「恐らく(トラッキングデータの)回転数もひどかったと思います。プロですから、3回くらいまでには修正できるものなんです。メカニックのズレもあるんですが、その前にここの問題かもしれません」
 ラジオ解説で梅津の投球を見た吉見一起さんは、自分の胸を指した。メンタルという意味だ。梅津の自信のなさは、投球練習でも伝わってきた。ワンバウンドあり、バックネットまで抜けていく球あり…。味方の攻撃中に行うキャッチボールもそう。唯一の修正タイムなのに、軽く投げていたのはなぜか。「不安しかないからだと思います」と吉見さんは推測した。暴投するのが怖かったということだ。どう見ても事態は深刻だ。
 試合後の与田監督は処遇について明言を避けた。普通に考えれば2軍で再調整だ。ところが、吉見さんは真逆の手もあると言った。
 「梅津への期待値は高い。僕も1番手になれる投手だと思っています。落合監督はよく言ってましたよね?『逃げ道はつくっちゃいけない』って。1軍から逃がさない。苦しんで、苦しんで打破させる。それも一つの手だと思います」
 その選手の立ち位置にもよるが、落合時代は打たれても打てなくても、試合から外してもらえない荒療治が行われた。誰もが認めるポテンシャルと、それに追いつかない成績。勝利の陰で、次代のエースが苦しみの沼に浸っている。

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