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<冨田静香さんの おすすめ学び場> 石川県能美市「軍装展示館」

2021年6月2日 05時00分 (6月2日 09時54分更新)

戦争関連の1万点以上の資料を陳列した館内=石川県能美市鍋谷町の軍装展示館で

日本海側で唯一 個人収集の戦争資料公開

 石川県能美市で子ども向けの語り部教室を主宰する冨田静香さん(67)がおすすめするのは、同市鍋谷町の「軍装展示館」。辰口地区の山あいにあり、日本の旧陸海軍に関する資料一万点以上を収めている。
 辻四二男(よじお)さん(73)が民家を改装して、一九八七(昭和六十二)年三月に開設した。軍装品の資料館は国内に数カ所あるが、個人が収集した資料を公開している施設は全国的にも珍しく、日本海側では唯一だ。
 辻さんは、戦争中に役場で兵事係を務めた父親から戦死者遺族の話をよく聞かされた。戦争の悲惨さを知り、次世代に何かを残し伝えようと、遺品などの収集を続けてきたという。
 二階建ての館内には軍服や帽子、遺書、出征者のために寄せ書きされた日章旗など、ところ狭しと並ぶ。冨田さんは辻さんと長年来の知り合いで、ここには何度となく訪れている。
 冨田さんの父親はシベリア抑留の経験者。生前、抑留生活については家族にもほとんど語らぬまま、七十六歳でこの世を去った。ただ、食事にだけは異常に厳しかったことを、冨田さんは子ども心に覚えており、「シベリアで相当ひもじい思いをしたのではないか」と想像する。
 終戦から七十五年余りが過ぎた。冨田さんは「今の子どもたちには戦争のことなど、頭の中にこれっぽっちもないのでは。だからこそ、ここに足を運んで、戦争と平和について考えてほしい」と訴える。(能美通信部・平井剛)

【メモ】石川県能美市鍋谷町ツ95。同市和気小学校から東へ1.5キロ、車で3分。年中無休、開館時間は午前9時〜午後5時。事前に電話予約が必要。入館無料。駐車場あり。(問)辻四二男さん=0761(51)2007

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