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右肩動脈瘤で手術の有原航平 極寒の試合での投球過多が要因か 日本人は寒さに弱い【大慈彌功コラム】

2021年5月31日 22時00分

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有原航平(AP)

有原航平(AP)

 レンジャーズ・有原航平投手(28)が5月27日に右肩の動脈瘤(りゅう)の手術を受け、無事成功したとのこと。私自身、野球選手の肩の動脈瘤は初めて聞く事例だったので、知人の外科医に経緯、状況を説明して意見を聞き、起因したものは何かを探ってみた。
 有原は日本ハムに在籍していた2018年2月初旬、右肩に炎症を起こしていた。同年4月14日に先発登板を果たしたが、私は、現在に至るまで右肩への不安を拭いきれずにいた。
 今年4月25日、先発登板したホワイトソックス戦の気温は6度、瞬間風速は22メートルを計測。デーゲームではあったが、曇りで体感温度は想像以上に低く感じたはずだ。初回40球、2回は30球を費やし、5失点で降板した。
 筋肉量の違いなのか、日本人は欧米人と比べると寒さに弱い印象がある。寒さを感じると、体温を保つため血管が収縮して血圧が上昇し、血管の壁にかかる力が大きくなる。そこに、けがや血管炎があれば血管が傷つき、動脈瘤が発症しやすくなると言われている。
 私は以前、1イニング40球以上投げると故障を誘発する可能性が高くなると指摘した。初回40球に差し掛かったところで、先発投手を交代させるのはベンチもためらうことは理解できる。しかし、有原は極寒の中、続く2回も30球を投じ、許容範囲以上の球数であった。
 結果、肩に関連する血管は極限状態になり、動脈瘤が発症しやすい環境に陥ったと考えられる。医師もその可能性が大だとの見解であった。
 有原はホワイトソックス戦後、2度先発し、6失点、5失点でいずれも序盤に降板。その後手術を余儀なくされた。右肩の回復、そして完全復活を願うばかりである。
 ツインズ・前田健太投手(33)も5月11日、ナイター開始時で気温9度、風速8メートルだった試合で寒さへの不満を口にしていた。因果関係は定かでないが、同16日の登板で右脚内転筋に痛みを覚え、同22日の登板で無理をしたことにより悪化、負傷者リスト入りとなった。内転筋は致命傷になりかねない。完治するまで無理は禁物である。
 日本に目を向けると、中学生以下の硬式野球部は毎年12月から2月にかけ、手がかじかむ極寒の日でも試合を強いられている地区が多々ある。改善を願う。

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