片山慎三 映画「岬の兄妹」監督

2020年5月1日 02時00分 (5月27日 03時53分更新) 会員限定

写真・隈崎稔樹

◆観客の中にある差別意識えぐる

 足の不自由な兄が、生活のため自閉症の妹に売春をさせる。二人は落ちていくのか、それとも幸福を手にするのか-。初めて手がけた長編映画「岬の兄妹(きょうだい)」(二〇一八年公開)が、国内外で高く評価された片山慎三監督(39)。韓国の鬼才ポン・ジュノ監督のもと、助監督として研さんを積んだ経歴を持つ。見る者の視座を激しく揺さぶる作品の源泉は、どこにあるのだろうか。
 -映画のとりこになったのは、いつからですか。
 子供の頃はレンタルビデオ店が全盛で、母親が借りてきたハリウッド映画の新作をよく見ていました。「ダイ・ハード」、いいですよね。アクションをするおじさんはランニング一丁、はだし。それが格好良く見えてくるのだから面白い。
 -その少年が監督を目指したのはなぜでしょう。
 勉強ができなかったので、実力の世界で何とかなりそうな業種はないかなと考えたんです。漫画家、お笑い芸人なども思い浮かべましたが、一人ではなく、いろんな人と一つのものをつくっていくのが、自分には合っていると考えました。
 -夢への道のりは平たんでなかったようですね。
 高校卒業後、バイト生活を経て、まず中村幻...

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