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マスク会食 浸透まだまだ 「非現実的」「難しい」 県民らの声

2021年5月27日 05時00分 (5月27日 09時53分更新)

卓上ポップなどでマスク会食を呼び掛ける推進店=福井市のくずし割烹ぼんたで

入り口付近に貼る「マスク会食推進店」シール=福井市のくずし割烹ぼんたで

 
 県外客 「面倒だけど」つけ外し 

 県は新型コロナウイルスの感染対策として杉本達治知事が提唱する「マスク会食」を推奨している。マスク会食とは(1)マスクを外して飲食物を口に運ぶ(2)会話をする時は再びマスクをつける(3)さわるのは耳ひも部分−という方法。では、実際に県内の飲食店利用者には浸透しているのか。調べてみると「県民でこの方法を徹底している人はほとんどいないのでは」という声が多かった。 (長谷川寛之、川端大智、藤共生)
 福井市田原一のある喫茶店。日替わりランチが名物のこの店では平日の昼間、常連客でにぎわう。野菜たっぷりのランチを食べながら、一時間ほど来店者のグループを眺めてみた。すると、料理が届くまではほぼ全員がマスクをしていたが、料理を食べるときはマスクを外してそのまま会話を続ける人ばかりだった。
 常連客である福井市の六十代女性は「マスク会食なんて非現実的。ましてやマスクのひもを持って外すなど、そんなに気を使う人は見たことがない」と冷めた反応。マスク会食に対して「信頼関係があるから一緒に食事している。提案するなら『食事の際は黙る』の方が効果的ではないか」と指摘していた。
 福井市中央一のラーメン店「五目亭駅前店」でも、マスク会食を徹底していると見える人は少なかった。五十嵐淳専務(38)は「来店時のマスク着用率は100%に近いけど、会話のたびにつけたり外したりするのはなかなか難しい」と話した。
 一方で県外からの客は「マスク会食」を徹底する人も見られた。福井市のハピリンにある「くずし割烹(かっぽう)ぼんた」を訪れた大阪市と兵庫県などの男性会社員の四人組は、全員がマスク会食を実践していた。男性の一人は「つけたり外したりするのは面倒だし、話しづらいけどね」と苦笑しつつ、律義にマスクをつけ外ししていた。
 藤井直亮店長(40)は「県外客は注文時など声が出る場面でマスクをつける人がほとんど。福井県民に比べて意識が高いと感じる。福井は感染が他県よりも落ち着いているおかげか、マスク会食を実践する人は少ない」と話す。同店では実践者は全体の三〜四割程度という。
 マスク会食が浸透するために藤井店長は「おもてなしとして、県から配布されたマスクを『マスクが汚れたら使ってください』と声掛けして渡すのが良いかもしれない」と考える。五十嵐専務は「マスク会食が浸透し、安心感が増して飲食店を使いやすくなってくれれば」と期待していた。

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