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北陸上場企業 6割が減益・赤字 3月期決算 業種で格差「K字」傾向

2021年5月21日 05時00分 (5月21日 10時07分更新)

・・・コロナ禍 経済を左右・・・
【明】テレワーク、「巣ごもり」需要
【暗】外食、繊維苦しく

 北陸三県の上場企業四十社(銀行、証券会社を除く)の二〇二一年三月期決算は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済停滞で純損益は六割に上る二十五社が減益、赤字となった。一方でテレワーク普及や「巣ごもり需要」の恩恵を受けた企業もあり、業種や企業によって格差が生じる「K字経済」の傾向が表面化した。二二年三月期は二十三社が増益、黒字化を見込んでいる。(瀬戸勝之、高本容平、高岡涼子)
 赤字は十二社で、陶磁器製造のニッコー(石川県白山市)はホテルや飲食店向けの食器販売などが低迷。飲食店経営のハチバン(金沢市)は「8番らーめん」や居酒屋が臨時休業や時短営業により客数が大きく減少し、テークアウトを強化したものの補えなかった。
 繊維加工の倉庫精練(金沢市)は衣料品向けが減少。工作機械の高松機械工業(白山市)は主力の自動車業界向けが振るわなかった。ジェネリック医薬品の日医工(富山市)は不正製造で富山県から業務停止命令を受け、主力工場を停止したことが響いた。
 この他、紙製品の中越パルプ工業(富山県高岡市)やプラスチック部品のタカギセイコー(高岡市)、自動車・二輪車部品の田中精密工業(富山市)などが赤字。減益は十三社で、伸銅製品のCKサンエツ(高岡市)は前期比95・0%減、北陸電力(富山市)は49・1%減だった。
 増益、黒字化は十五社で、モニター製造のEIZO(白山市)はテレワークの普及に伴いビジネス用の高級モニターなどが伸長。商社の三谷産業(金沢市)は小中学校のIT整備の加速でシステムの受注が増えた。「巣ごもり需要」の恩恵を受けたのが、スーパーのアルビス(富山県射水市)。内食需要が拡大し食品の販売が好調だったほか、マスクなどの衛生用品の売り上げも伸びた。
 北陸経済研究所(富山市)の倉嶋英二総括研究員は「コロナ禍の影響がプラスに働いた企業と業績に打撃を与えた企業に分かれ、かなり厳しい決算だった」と指摘。二二年三月期については「電気や自動車関連は回復の動きがあるが、飲食やサービス、繊維など個人消費に頼る産業はしばらく厳しい状況となり、『K字型』の傾向が続くのでは」と見通した。

 

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