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DeNAの“先乗り”スコアラーから母校・星陵高のヘッドコーチに 斎藤肇さんが高校球児に求める能力とは?

2021年5月19日 13時23分

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4月から母校・星陵高のヘッドコーチに就任した斎藤肇さん=静岡県富士宮市の星陵高で(谷大平撮影)

4月から母校・星陵高のヘッドコーチに就任した斎藤肇さん=静岡県富士宮市の星陵高で(谷大平撮影)

 昨年までプロ野球のDeNAで12年間スコアラーを務めた斎藤肇さん(47)が、4月から母校の静岡県富士宮市の星陵高でヘッドコーチに就任した。相手チームの分析で養った戦術眼を糧に、母校を初の甲子園出場に導くべく指導に励んでいる。
30年ぶりに身にまとった母校のユニホーム。舞台はプロ野球から高校野球に舞台は替わっても、“戦闘服”を着る緊張感に変わりはない。
 「高校生の時に着ていたユニホームとデザインが同じなんですよ。やっぱりユニホームを着るというのは気が引き締まりますね」
 実家は学校から車で10分ほどの距離にあるまさに地元中の地元。高校を卒業してから「いつかは戻ってきたい」という思いは強かった。OBでは唯一のプロ野球経験者。海外でのプレーや社会人野球での選手、コーチ経験を買われ、母校のヘッドコーチに招かれた。
 2008年からはDeNAで12年間「先乗りスコアラー」を務めた。年間200試合近く視察し、相手打者や投手を攻略する術を探った。ただ選手との信頼関係がなければ、集めたデータも選手の心に響かない。高校野球に携わる今も「やらせるのではなく納得して練習できるように」と生徒と積極的にコミュニケーションを図る。
 プロ野球と違い、高校野球は一発勝負。県内のすべてのチームを事前に視察して対策を練ることも難しい。選手に求めるのは「考える野球」。相手バッテリーがどう攻めようとし、相手打者が何を狙っているのか。試合をしながら相手を分析する力があれば、有利に試合を進められる。
 「人間教育が7割で野球が3割。人が育てば、チーム力も上がると信じてます。勝つことも大切ですが、まずはそこから始めていきたいですね」
 これまでは1986年の夏の県大会8強が最高成績。「もちろんやるからには甲子園を目指したいですが、まだまだそのレベルにはないですよ」と笑う斎藤ヘッドコーチ。生徒一人一人が成長した先に静岡の頂点も見えてくる。
▼斎藤肇(さいとう・はじめ)1973(昭和48)年7月22日、静岡県富士宮市出身の47歳。現役時代は投手で右投げ左打ち。静岡・星陵高から91年のドラフト会議で大洋(現DeNA)と広島から4位で指名され、抽選の結果、大洋に入団。9年間のプロ生活で1軍登板はなく、2000年に戦力外通告を受けた。台湾や社会人野球の日立製作所で選手やコーチとして活躍。08年から古巣・横浜に戻ると、打撃投手を1年間務めてから昨季までスコアラーを12年間務めた。今年2月に学生野球資格を取得し、4月から星陵高ヘッドコーチに就任した。

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