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ドバイでの『拳法パンチ』さく裂期待「年齢的にもこれが最後」尾川堅一が語った覚悟【山崎照朝コラム】

2021年5月18日 17時03分

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日本拳法仕込みのストレートを打ち込む尾川堅一

日本拳法仕込みのストレートを打ち込む尾川堅一

 ボクシングのIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦が7月にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで行わる。10日か17日の予定で、同級1位シャフカッツ・ラヒモフ(26)=タジキスタン=と3位尾川堅一(33)=帝拳=が争う。尾川は2017年12月のラスベガス以来、2度目の海外戦で、「早くやりたいです。絶対王座に就いて帰ります」と意気込んでいる。
 33歳の尾川にまだボクシングの神様は味方しているようだ。「うれしいですね。機会があるとしたら米国か日本、またはロシアを考えていた。会長からドバイと聞いても驚きませんでした。距離的に自分はラスベガスと変わらないと思っているので。早く試合をやりたい。ワクワクしてます」と気合を入れた。
 ラスベガスではテビン・ファーマー(米国)とのIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦に勝利したもののドーピング検査で陽性。無効試合になった。さらに6カ月の資格停止と罰金処分。風邪と持病のアトピー薬を使用しており、その申告漏れだった。少し遠回りはしたが、復帰への執念が途切れなかったのはラスベガスでの一戦があったから。「あの会場の興奮は忘れられません」と尾川。数少ないチャンスをジッと待っての今回の朗報に「年齢的にもこれが最後でしょうから」と私の電話取材に覚悟を口にした。
 尾川は愛知県豊橋市出身。6年前に52歳で亡くなった父・雅一さんが日本拳法成和会道場を経営していた。進学した明治大では日本拳法部に所属。団体で全国優勝も果たした。卒業後「拳法のパンチをプロで試したい」と2009年7月に帝拳ジムに入門し、翌10年4月、3回TKO勝ちでプロデビュー戦を飾った。その後も日本拳法仕込みのパワーをさく裂させ、4連続KOの強打で11年度の全日本スーパーフェザー級新人王を獲得。最優秀選手賞(MVP)にも輝いた。
 いま、新型コロナの影響で試合の延期や中止が続き、ジムワークにも制限がある。思うようには調整ができない中でのチャンスだが、「ジムも配慮してくれている。練習は十分できているし、スパーリングもできて仕上がりはいい。ドバイは直行便で11時間くらい。すごい観光都市と聞いているので楽しみ」と尾川は明るく言う。
 ドバイには夫人を伴って乗り込むが「世界のいろんな所で戦って見たいので海外はどこであろうと気にしてない」と意欲満々だ。ラヒモフについては2月頃からビデオで分析しているそうで「サウスポーで右ボクサーは得意ではなさそうだが、頭(バッティング)に気を付けないといけない。1ラウンドの取り方が大事。自分の戦いに持って行ければ大丈夫」と自信をのぞかせた。
 拳法パンチのさく裂で豪快なKOパフォーマンスを期待したい。
 ▼尾川堅一(おがわ・けんいち) 1988年2月1日生まれ。愛知県豊橋市出身。身長173センチ。父・雅一さん(故人)が経営する道場で日本拳法を学び、桜丘高、明大時代にそれぞれ団体全国優勝。2009年7月に帝拳ジムに入門。10年4月プロデビュー。11年度全日本スーパーフェザー級新人王、最優秀選手賞を獲得。右ボクサーファイター。戦績28戦25勝(18KO)1敗1引き分け1無効試合。

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