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往来自粛中なのに 県外で受け取り? 五輪ボランティア ユニホーム

2021年5月16日 05時00分 (5月16日 10時58分更新)
東京五輪・パラリンピックのボランティアらのユニホーム=2019年、東京都中央区で

東京五輪・パラリンピックのボランティアらのユニホーム=2019年、東京都中央区で

  • 東京五輪・パラリンピックのボランティアらのユニホーム=2019年、東京都中央区で
  • 東京五輪・パラリンピックのボランティアに送られたメール

「郵送認めず」組織委対応に疑問の声

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が、全国の大会ボランティアに、ユニホームや身分証明書を関東や東北、北海道などに取りに来るよう要請していることが分かった。新型コロナウイルスの感染拡大で、都道府県をまたぐ移動の自粛が求められている中、ユースク取材班にボランティアから疑問の声が寄せられた。(吉光慶太、横井武昭)
 ユニホームと身分証明書の配布は今月十二日、東京を手始めに始まり、組織委は大会で競技が実施される北海道、宮城、福島、茨城、静岡の各都道県の大学や公共施設などに受け取り会場を設けた。五輪ボランティアの場合、東京は六月末まで受け付けるが、その他は五〜七月の数日間のみが指定され、茨城、静岡県は五月中に取りに行く必要がある。事前に予約した上で、直接取りに行く仕組みで交通費の支給はない。
 組織委がボランティアに送ったメールでは「新型コロナに関するお願いと対策」として、受付の検温で発熱が確認された場合には出直す必要があることや、会場でのマスク着用など感染対策の必要性が記されている。
 ユースクに声を寄せた愛知県内の五十代の男性会社員は「緊急事態宣言が出ている時に対面で渡す必要があるのか。組織委は不要不急の外出には該当しないと考えているのか」と指摘する。
 組織委によると、同様の声は一部で寄せられており、宣言が終わった後に取りに来るよう呼び掛けている。ただ愛知県で今年一〜二月に緊急事態宣言が出された際には、解除後も県をまたぐ移動の自粛が求められた。男性は会社の休みを利用して静岡県に取りに行くつもりだが「各地に会場を設置することはできなかったのか。愛知よりもさらに遠い人たちはどうするのか」と疑問は尽きない。
 実際、福岡県から夫とともに参加する六十代女性は「コロナのこの事態なのに、と驚いて何度も組織委からのメールを見直した。ショックだった」と振り返る。メールを受け、女性は組織委に「郵送や代理の受け取りが可能か」と問い合わせたが、本人確認の必要性を理由に断られたという。
 東京まで取りに行くことを考えているが、往復交通費の負担も大きい。「コロナが落ち着いていないのにこういう対応をされると、開催地以外のボランティアは辞退してと言われているような気までして悲しい」と憤る。
 組織委は大会ボランティアを八万人確保。今年二月の森喜朗前会長による女性蔑視発言の後、同月下旬までに約千人が辞退したと発表している。組織委の担当者は「身分証明書は厳密な本人確認の上で発行するので、現地での受け取りをお願いしている」と理解を求め「コロナの感染状況なども踏まえ、遠方から参加される方に不安がないよう必要な対応を検討していく」とする。
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