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1人の時間 一緒に宿題 能美・三道山子ども食堂 ひとり親家庭の子を支援

2021年5月14日 05時00分 (5月14日 10時29分更新)
算数の問題を子どもと一緒に考える津田康則さん(左)=能美市三道山町で

算数の問題を子どもと一緒に考える津田康則さん(左)=能美市三道山町で

元教員らボランティア「寂しく過ごさず交流を」

 能美市の市民団体「三道山(さんどうやま)子ども食堂」は、市内のひとり親家庭の子を対象に毎月一回、同市三道山町公民館で学習支援をしている。元教員や現役学生がボランティアで宿題を教えている。家庭環境が同じ子どもたちが一緒に勉強することで、学ぶ意欲や楽しさを身に付けてもらえればと期待する。 (平井剛)
 始めたのは昨年九月。新型コロナウイルス禍で家計が苦しくなったひとり親家庭をサポートするのが目的だった。減収を補おうと親が仕事をさらに増やした結果、家庭にポツンと取り残される子が増えているといい、そうした子の居場所づくりが必要と考えた。勉強を終えた後は夕食を無料で提供するため、家計の支援にもなる。
 小学四〜六年生を対象に毎月第一金曜日の夕方に実施。始めた当初は三人しか集まらなかったが、認知度が高まるにつれて徐々に参加者は増え、今では十二人が利用登録している。
 親しみやすさを覚えてもらうため、本年度からは活動を「三道山子どもスクール」と命名。七日のスクールには十人の子が参加し、親が迎えに来るまでの間、算数や漢字の書き取りなどの宿題に取り組んだ。
 活動を始めて八カ月になるが、団体スタッフによると、今のところ児童の成績に顕著な成果は表れていない。学習ボランティアの一人、元小学校教員の津田康則さん(69)は「月一回程度の支援で成績が上がるとは思わない」と認める。
 学力をつけることに重きを置くのではなく、「勉強は面白いもの、分かることは楽しいことを知ってほしい。そうすれば、家で一人でいても勉強できるようになる」と津田さん。スタッフの男性も「ここに来れば仲間がいるし、ほめてくれる大人もいる。勉強を習慣づけるきっかけになれば」と期待する。
 毎回通う小学五年の男児は「成績は以前とあまり変わらないけど、勉強は好きになった。友達がいるし、分からないところは教えてもらえるので、今後も通いたい」と笑顔を見せる。
 団体の中川美子代表(65)は「家で寂しく過ごすくらいなら、ここに来て交流してほしい。閉じこもらないのが一番」と訴える。

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