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やはり相撲はお客さんがいて初めて成り立つ…力士の動きも活発になったよう 三波春夫さんの気持ちが分かります【北の富士コラム】

2021年5月13日 05時00分

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観客を入れて行われた4日目の土俵入り

観客を入れて行われた4日目の土俵入り

◇12日 大相撲夏場所4日目(両国国技館)
 4日目からお客さんを入れての土俵になりました。やはり相撲はお客さんがいて初めて成り立つものです。気のせいかもしれないが、力士の動きも活発になったようである。何よりも大関陣が全員勝ってくれた。お客さまは神様です。三波春夫さんの気持ちがよく分かりました。
 では今日は大いに褒めましょう。まず一番頼りない正代の相撲からいきますか。立ち合いの腰の高さを指摘されている正代だが、いい立ち合いを見せた。変化もある相手なので、少し遅れ気味に立って左差しに出る。翔猿はおそらく左に少し変化をしたように見えたのだがどうだろう。
 正代も少しはこの変化は察していたみたい。図らずも正代がもろ差しとなり余裕を見せて押し出した。私は翔猿の立ち合いの失敗が正代を楽にしたと思っている。翔猿はもっと動かなければいけません。
 次は貴景勝の番です。これは貴景勝の本領発揮、会心の一番と言っていい。互いに頭で当たり立ち合いは互角だったが、貴景勝は先手を取って突き放し猛然と攻める。出足も前に良く出て、明生は完全に上体が起きてしまった。こうなるともう残せません。何もできずに土俵を飛び出した。何度も言うが、会心の相撲で気分も乗ってくるでしょう。押し相撲は何よりも「リズム」が大切です。この感覚を忘れないように。
 それから朝乃山ですが相変わらずさえません。合口の良い北勝富士だから勝てたが、相撲内容は完全に負けである。朝乃山の不調は立ち合いです。大関に昇ってくる時の立ち合いは、右差しより左上手の浅いところを引くのが非常に速く、左足の踏み込みが白鵬の全盛時の立ち合いのように鋭いものがありました。
 しかし今の立ち合いは始めから右を差しにいっています。これではすんなり右も差せないし、左上手は引けません。もう一度やり直し、原点に戻ること。もっと稽古をすること、それ以外は立ち直る薬はないと思った方がいい。以上。
 最後は照ノ富士、真打ち登場であります。そして真打ちにふさわしい堂々の相撲を見せました。御嶽海も良い立ち合いを見せました。一歩先に攻めたのも御嶽海です。しかし健闘もここまで。照ノ富士は右は差せないと見るや、すぐに左上手を取ります。そして右も前みつ辺りを引きつけます。これで御嶽海の大きな体が持ち上がりました。あとは歩くだけ。余裕シャクシャクで寄り切りました。あきれるぐらい強いです。
 よほど、他の大関たちが頑張らなければ、10日目ぐらいには独走状態になるでしょう。3大関の奮起を希望します。
 なんだか4日目は小学生の作文のようですが、私の文才はこんな程度のものです。いつも食べ物の話ばかりで恐縮していますが、場所が始まるとテレビを見た知人、友人、昔の彼女?なんぞがどうも元気がないとか、声が細いとか、物忘れがひどいとかでたくさん食べ物を送ってくれるんです。ありがたいことです。
 この日も私が卵を1日5個食べると言ったのを本気にして、友人の奥さんが高島屋までわざわざ買いに行ってくれました。今場所もお世話になります。4日目はテレビが休みなので、久しぶりにカレーを作りました。大鍋にいっぱい作りました。私のカレーを待ちかねているファンがいるのです。今回は気合を入れて作ったのでいい出来と思います。今夜一晩寝かせます。5日目も休みだから何十年ぶりに鳥で「ソップ炊き」を作ろうと思います。最近の相撲部屋のちゃんこは私の口に合いません。
 というわけで、昔風の「ちゃんこ」に挑戦します。さて、うまくいくかしら。それが心配です。(元横綱)
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