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市立敦賀病院(福井県敦賀市) DMAT部会長 柳下信一さん(51) 原発立地県で「備える」

2021年5月11日 05時00分 (5月11日 16時21分更新)
 近隣に原子力発電所が林立する福井県敦賀市の市立敦賀病院。関節外科部長として外来の診察や手術に当たる一方で、災害派遣医療チーム(DMAT)の統括役を務める。年に一度、院内で実施する訓練は水害や地震に加え、「対応が最も難しい」と話す原子力災害も想定する。

「原子力災害対応の模範となる病院でありたい」と話す柳下さん


 大きな課題としてのしかかるのは、病院がある地域に放射性物質が飛散した場合だ。別の病院へ避難させるにはどのような手段があるか、院内に設けられた退避施設にはどの患者を避難させるか…。東京電力福島第一原発事故後に被災地で活動した経験をもとに、厳しい判断を迫られると覚悟する。
 富山県射水市出身。同じ整形外科医の父の背中を追うように医師の道を志し、金沢大医学部を卒業。二〇〇四年に同病院に赴任した。「けが人が多く出る被災地では整形外科の医師が必要」と言う同僚の勧めで院内の災害医療部会に所属すると、一〇年にDMAT発足に向けた部会長に就いた。
 翌年二月、阪神大震災を経験した神戸市で開かれたDMAT研修に参加。思いがけず実践の機会はすぐに訪れた。一カ月後の三月、東日本大震災が発生したのだ。
 十日目に福島第一原発事故で放射性物質が降り注いだ福島県南相馬市...

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