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防衛省へ18歳宛名のシール 静岡市が変更方針

2021年5月11日 05時00分 (5月11日 05時01分更新)
静岡市の渡辺裕一総務局長(手前左)に、方法変更について抗議する共産党市議団の内田隆典団長(手前右)ら=10日、静岡市役所で

静岡市の渡辺裕一総務局長(手前左)に、方法変更について抗議する共産党市議団の内田隆典団長(手前右)ら=10日、静岡市役所で

 自衛隊の隊員募集に協力するため、静岡市は二〇二一年度から、年度内に十八歳になる市民の住所氏名を記した封筒に貼るタイプのシールを防衛省に提供する方針を決めた。これまでは住民基本台帳を書き写すことを認めてきた。浜松市が二〇年度からCDに情報を入れて同省に提供していることも分かった。「過剰な配慮だ」との批判もある。
 自衛官募集については、自衛隊法や自衛隊法施行令に基づき、同省が自治体に協力を求めている。
 静岡市によると、政令市全二十市が同省に情報を提供。シールを含む紙・電子媒体での提供が十市、住民基本台帳を書き写してもらう形での提供が静岡を含め十市だった(一月現在)。
 静岡市は、十八歳になる市民の住所氏名を記したシールを同省に提供する形にすれば、シールは自衛官募集案内の書類入り封筒の宛名として使われ、同省には情報が残らないとする。住民基本台帳の書き写しを認めることで生じる他の個人情報を見られる恐れもなくなり、個人情報保護を強化できるとの認識だ。
 シールは、二一年度は六月ごろに同省から要請を受けて約六千人分を提供する予定。本人同意は得ない。
 共産党市議団の内田隆典団長は「シール作成は市の権限を逸脱している」と主張。十日に静岡市の渡辺裕一総務局長に文書で抗議し、撤回を申し入れた。渡辺局長は「考え方に大きな変更はない」と語った。
 浜松市は昨年六月、七千五百八十人分の情報をCDに入れて送付した。一昨年までは住民基本台帳を書き写すことを認めていたが、自衛隊静岡地方協力本部から昨年五月、自衛隊法などに基づく情報提出の依頼があったという。
 市の担当者は「法律に基づく依頼だったので対応した」と説明した。
 同本部の沼津地域事務所がある沼津市は住民基本台帳閲覧を認め、書き写してもらう形をとっている。それ以上の対応はしていない。 (中川紘希、佐藤裕介、上田融)

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