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中心市街地を共生の場に 浜松の障害者施設法人が提言へ

2021年5月11日 05時00分 (5月11日 05時01分更新)
「コロナ禍は中心市街地を見直すチャンス」と語る久保田翠理事長=浜松市中区のたけし文化センター連尺町で

「コロナ禍は中心市街地を見直すチャンス」と語る久保田翠理事長=浜松市中区のたけし文化センター連尺町で

 障害者施設を運営するNPO法人「クリエイティブサポートレッツ」(浜松市中区)が、コロナ禍で空き店舗が増えている同市の中心市街地の在り方を考える座談会を発足させた。メンバーに不動産業や金融機関を巻き込み、障害や年齢に関係なく集まれる交流拠点の創設を目指す。十一月には公開で意見交換会を開き、来年三月にも市にまちづくりの展望を提言する。 (高島碧)
 レッツは二〇一八年に市中心部の連尺町に、誰でも出入りできる障害者の文化活動拠点を設けた。久保田翠理事長(58)は「コロナで中心市街地は経済中心から人が交流する場へと変わる可能性がある。人が集まれば経済活動にもプラスになる」と語る。障害者は郊外の施設に入る傾向があり、街中心部にも居場所を増やしたい考えもある。
 座談会は、レッツと縁があった市内の丸八不動産や常磐工業、浜松いわた信用金庫のほか福祉施設に呼び掛け、代表者ら三十六人が参加した。四月下旬、座談会の顔合わせを会議システム「Zoom(ズーム)」で開いた。意見交換では、コロナで失業した困窮者を支援する団体から「捨てられた不用品を、困っている人に渡す仕組みがあれば」との声が出た。すると、別のメンバーが寄付品を安価に売る海外の取り組みを紹介し「障害者が販売の役割を担えないか」との案が出た。
 座談会は日本財団(東京)の補助金を活用。久保田理事長は「座談会は来年以降も続けて、街中に多様な人が顔を合わせる機会をつくりたい」と語った。

◆無償で重度障害者ヘルパーの資格研修

 レッツは五月から、コロナ禍で失業した外国籍の女性たちや定時制高校の生徒たちに、無償で重度障害者のヘルパー資格が取れる研修を開く。一講座二十人を対象に、計五回開く。
 資格は、在宅で過ごす重度知的障害者の生活を支える重度訪問介護のヘルパーと、外出支援の資格が取れる。一講座三日ほどで、福祉施設の施設長が講師となる。
 レッツが運営する入居施設には、ヘルパーを使って生活している障害者がいる。コロナで仕事が減る中、ヘルパー不足を解消する可能性を見出した。
 浜松国際交流協会「HICE(ハイス)」や浜松大平台高校定時制(浜松市西区)、市中心部の商店街責任者に直接声をかけて、失業や求職で困っている人を集めた。担当するレッツ職員の久保田瑛さん(29)は「多様な背景をもつ人が福祉に関わった方が障害者にとっても良い。ヘルパーのやりがいを伝えていきたい」と話す。

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