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【石川】春の登山こそ油断禁物 白山市で男性遭難、家族が情報募る

2021年5月8日 05時00分 (5月8日 09時52分更新)
「笈ケ岳」に入山し行方がわからなくなっている石井洋さん(家族提供)

「笈ケ岳」に入山し行方がわからなくなっている石井洋さん(家族提供)

専門家「万全の装備が必要」

 全国で山岳事故が相次ぐ中、登山経験者が遭難するケースが目立っている。石川県白山市では四月二十九日に「笈ケ岳(おいずるがたけ)」(一、八四一メートル)に単独で入山した石井洋さん(70)=川崎市=の行方が分かっていない。山岳救助の専門家は「山では経験者でも危険な場面に遭遇しうる。雪が解けて入山しやすい春山こそ、万全の装備で身を守る必要がある」と話す。(都沙羅)
 家族によると、石井さんは身長約一七〇センチで体重六〇キロ、短い白髪で眼鏡を掛けている。入山時の服装は不明だが、四月二十九日午前三時に同市の自宅を出発し、五月一日午後十時ごろに帰宅すると家族に伝えていた。中宮レストハウス(白山市中宮)に車を止め、冬瓜(かもうり)平を経由する登山ルートを予定していた。日本二百名山に選ばれる笈ケ岳だが、残雪期以外は猛烈なやぶに覆われる。
 白山署によると、神奈川県警から石井さんの行方が分からなくなっているとの連絡を受け、石川県警ヘリコプターと富山県の消防防災ヘリが四日までに出動して、冬瓜山付近を捜索したが、見つかっていない。
 登山仲間によると、石井さんは五十年以上前から月に一度は登山する経験者。四日に北アルプス・槍ケ岳(長野県)で遭難し、死亡が確認された三人も愛好家のパーティーだった。富山、石川両県にまたがる医王山で五日に救助された金沢市の親子三人も登り慣れた山だった。
 警察や消防に救助指導をする「日本山岳レスキュー協会」(神戸市)の山本一夫会長(76)は「温暖な春山も、ひとたび天候が荒れ狂うと、猛吹雪で周囲が見えなくなる『ホワイトアウト』の状況になる。低体温症の懸念の中で、山道を長時間歩く持久力や天候を判断する力があるのか、登山者は問い直す必要がある」と指摘。「簡易テントやコンロ、コンパス、地図を使いこなせる状態で装備してほしい」と話す。
 石井さんの行方について家族が情報を募っている。連絡は家族=電090(6313)5257=へ。

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