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お坊さんがしたためる命の手紙 うつや家族の死…苦しみ受け止めたい 僧侶有志が「往復書簡」相談応じる

2021年5月7日 05時00分 (5月7日 05時01分更新)
愛用の万年筆で返信を書く宮本釈龍太さん=横浜市神奈川区で(本人提供)

愛用の万年筆で返信を書く宮本釈龍太さん=横浜市神奈川区で(本人提供)

  • 愛用の万年筆で返信を書く宮本釈龍太さん=横浜市神奈川区で(本人提供)
 自ら命を絶つ人が後を絶たない。コロナ禍が長引き、人や社会と接する機会が薄れる今、減少傾向だった自殺者数が増加に転じた。そんな中、自殺を考える人や遺族からの相談に直筆の手紙で応じる活動を地道に続ける僧侶がいる。どんな思いで手紙をしたためているのか。 (中沢佳子)
 「お手紙、確かに読ませていただきました」
 横浜市神奈川区の光明寺住職、宮本釈龍太(しゃくりゅうたい)さん(62)は、ごくありふれた便せんに万年筆で書く返信に、この一文を添える。「相談者は周囲に悩みを理解してもらえず、ここに手紙を出した。その苦しみを受け止め、共感することが大事だ」
 宗派を超えた有志の僧侶たちでつくる「自死・自殺に向き合う僧侶の会」が二〇〇八年から行っている「お坊さんとの往復書簡」に携わって五年。自殺したいとの思いを抱く人、大切な人を自殺で亡くした人からの相談に、直筆の手紙で応じている。
 「死にたい」。悲鳴のような手紙もあった。妻を亡くし、子どもも自殺したある男性だった。後を追いたいと思い詰めるこわばった気持ちを、手紙を交わしながらほぐした。
 会には、今年二月までに計約一万通が寄せられた。相談者は二十〜八十代と幅...

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