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<あいちの民話を訪ねて>(34)蛇の恩返し(名古屋市西区)

2021年5月5日 05時00分 (5月5日 05時00分更新)
中止されたお櫃流しの日、蛇池のほとりで神事をする神職

中止されたお櫃流しの日、蛇池のほとりで神事をする神職

  • 中止されたお櫃流しの日、蛇池のほとりで神事をする神職
  • お櫃流しが中止となり、蛇池神社世話人会のメンバーで神事だけが行われた春の大祭=いずれも名古屋市西区比良の蛇池公園で
  • 過去にあったお櫃流しの様子。新型コロナウイルスの影響で2年連続の中止となった=蛇池神社世話人会提供
 庄内川の北に位置する名古屋市西区比良に、東西八十メートル、南北六十メートルほどの蛇池はある。惣右衛門さんが子育てへの恩返しのために始めた赤飯流しは、毎年四月に春の大祭の「お櫃(ひつ)流し」として今も続く。池を囲む桜の中で、小舟から願い事を書いた赤飯入りのお櫃を流す。
 蛇池は大蛇のすむ池として古くから知られた。織田信長の家臣太田牛一の「信長公記」に、「ここに奇異のことあり」と始まる一節がある。比良城の東にあまが池という蛇池と伝わる池があり、若き日の織田信長が大蛇を見たとの話を聞き、捕まえようと家来や農民を集めて池の水をかきだし、脇差しを口にくわえて池に飛び込んだが見つけられなかったとされる。
 池のほとりには、明治時代に雨乞いが成就して建てられた蛇池神社がある。公園として整備され、周囲は住宅街となったが、かつては湿地帯だった。近くに住む男性(77)は「江戸時代は本当に大蛇の出るところだったんだろうね」と話す。
 新型コロナウイルスの拡大防止のため、人が集まるお櫃流しは二年連続で今年もやむなく中止になった。蛇池神社世話人会の早川肇会長(88)は恩返しの伝説とともに「子どもたちにも受け継いでも...

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