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【石川】焦がれては 創部へ奔走 みをつくし 錦丘高競技かるた部 林さん

2021年5月4日 05時00分 (5月4日 11時00分更新)
競技かるた部で部員と練習する林真尋さん(右)=金沢市の金沢錦丘高で

競技かるた部で部員と練習する林真尋さん(右)=金沢市の金沢錦丘高で

消せぬ目標「仲間と全国」

 金沢錦丘高校(金沢市)に四月、競技かるた部が誕生した。三年生の林真尋(まひろ)さん(17)が一年の頃から創部に奔走し、熱意に動かされたメンバーが集まって学校側を動かし、昨年六月に同好会が発足。四月に部に昇格した。競技かるたの聖地、大津市の近江神宮である全国高校かるた選手権大会が昨夏はコロナ禍で中止になったが、今年こそは開催されると信じ、部員十一人が練習に励んでいる。(鈴木里奈)
 「早く取れるのが楽しくて」。部長で主将の三年生林さんは、競技かるたにのめり込んだ理由を語る。小学二年生の時、兄の影響で競技かるたを始めた。
 競技かるたは対戦形式。小倉百人一首のうち下の句が書かれた五十枚の札を使い、自陣と敵陣に二十五枚ずつ並べる。上の句が読まれ、自陣にある札を取ったり、敵陣にある札を取ったら自陣の札を渡したりするなどし、自陣にある札が先になくなったら勝ちだ。
 小学二年の時に初出場した県内の大会では成績が奮わなかったが、兄は入賞。悔しさをばねに猛特訓し、翌年には三年の部で優勝。中学二年からは最上位のA級選手となり「今は私の方が強くなっちゃった」と笑う。
 かつては「自分さえ強ければ良い」と思っていたが、映画化もされた漫画「ちはやふる」の影響で、団体戦に憧れを抱く。進学した金沢錦丘高には、かるた部がなかったため、入学式の日に早速、担任の教諭に「競技かるた部をつくりたい」と直訴。希望はかなわなかったが、一年から三年までの四人が集まり、全国高校かるた選手権の県予選に出場した。五校中、四位だったが、出られたことがうれしかった。
 二年生になった昨年度、転校生を猛勧誘し、下級生にはチラシを配った。六月に七人で同好会としての活動がスタート。部員たちは学校の和室で行う試合形式の練習のほか、素振りや暗記を欠かさない。それぞれの目標や反省点を、みんなで共有。最近では、下級生の成長の姿を見るのが楽しみだという。本年度入部した一年生の安部真菜果さん(15)は「今の先輩くらい上手になって活躍したい」と意気込む。
 コロナ禍でも高校生らに活躍の場を提供しようと、高校生のA級選手と、一部大学の団体のみ出場できる大会「エトワール杯」が三月、近江神宮で開かれた。林さんは高校生A級の部で優勝し、高校生チャンピオンになった。林さんにとって、団体で全国大会を戦えるのは、今年が最後のチャンス。仲間とともに勝ち抜きたいという思いは強まるばかりだ。

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