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洪水と干ばつに強く 大豆遺伝物質 仕組みを発見  

2021年5月4日 05時00分 (5月4日 10時14分更新)
研究成果について話す深尾准教授=永平寺町の県立大永平寺キャンパスで

研究成果について話す深尾准教授=永平寺町の県立大永平寺キャンパスで

 県立大准教授ら 新品種開発に期待 

 県立大の深尾武司准教授(植物生理学)らの国際研究チームが、洪水と干ばつという正反対の自然災害に強い大豆の遺伝物質の仕組みを発見した。新たな品種の開発につながる可能性があるという。 (波多野智月)
 洪水と干ばつは、大豆の生産を脅かす二大災害として知られる。データがある米国での直近十年間の被害額は八千八百億円に上り、治水設備の整っていない途上国では、さらに深刻な被害が出ているという。
 研究チームは、洪水時と干ばつ時の生育状況を人工的に再現した大豆のDNAを解析。その結果、共通する遺伝物質が存在していることを確認した。
 どちらの場合にも、内部で代謝に関わるタンパク質「トリハロース」と「トリハロース6リン酸」の濃度を調節する遺伝子が見つかった。さらに、この遺伝子の働きにより、災害を乗り越えるために不必要な光合成などの代謝機能を制限し、身を守っていることが明らかになった。
 今回発見したこれらの仕組みについて、深尾准教授は「洪水と干ばつ両方の災害に順応できる新しい品種を開発することができる」と意義を説明。他の植物にも成果を応用していきたいとしている。
 論文は英植物科学誌「ザ・プラントジャーナル」に掲載された。

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