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宗春寄進の布で袈裟作製と判明 名古屋・興正寺

2021年5月4日 05時00分 (5月4日 05時01分更新)
徳川宗春ゆかりの品とみられる袈裟や数珠=3日、名古屋市昭和区の興正寺で

徳川宗春ゆかりの品とみられる袈裟や数珠=3日、名古屋市昭和区の興正寺で

 名古屋市昭和区八事本町の興正寺で保管されていた袈裟(けさ)が、尾張藩七代藩主・徳川宗春から贈られたさらしの布で作られた可能性が高いことが、愛知学院大の川口高風名誉教授(仏教学)の調査で分かった。川口名誉教授は「興正寺と宗春の縁は深いが、宗春が寄進した物が判明する事例は珍しい」と説明している。
 袈裟は境内の蔵に保管されていた。麻製とみられ、薄い茶色に染められた縦百八センチ、横百八十四センチ。
 川口名誉教授が昨年十二月以降、研究の一環で、寺の財産の由来を書き残した古文書「由緒書」を調べていたところ、宗春から贈られたさらしで袈裟を作ったとの記述を発見した。蔵にあった袈裟を調べたところ、裏布に、五代住職だった諦忍(たいにん)和尚が他に残したものと同じ筆跡で、宝暦十三(一七六三)年九月の年号と「前中納言宗春公御寄附」の記述があった。
 蔵には、袈裟と同じ布で作られたとみられる座具(敷物)もあった。由緒書には、宗春の死後、側室が水晶の数珠を寄進したという趣旨の記述があった。水晶の数珠も蔵にあり、宗春ゆかりの品とみられる。
 宗春は、当時の江戸幕府の質素倹約策に反した規制緩和をすすめ、文化的なにぎわい...

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