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<食卓ものがたり> ホンビノス貝(千葉県船橋市)  

2021年5月1日 05時00分 (5月1日 05時00分更新)
江戸前の新名物ホンビノス貝と、滝口光淑さん=千葉県船橋市で

江戸前の新名物ホンビノス貝と、滝口光淑さん=千葉県船橋市で

  • 江戸前の新名物ホンビノス貝と、滝口光淑さん=千葉県船橋市で
  • ホンビノス貝のつくだ煮
 徳川将軍家に献上する魚介を育んできた伝統ある漁場、東京湾の三番瀬(さんばんぜ)。アサリやノリで知られるが、江戸前の新顔として最近売り出し中なのが、北米原産のホンビノス貝だ。
 「漁師の救世主。はるばる遠くから助けに来てくれた」。三番瀬に接する千葉県船橋市の漁師、滝口光淑(みつよし)さん(58)は笑う。
 東京湾では一九九八年に初めて見つかった。船の重しに使うバラスト水に紛れ込んだ稚貝が繁殖したものといわれる。
 見た目はハマグリ似。直径は六〜七センチから十数センチのものまで。「最初は、変わった貝が交ざっていると思い、捨てていたんです」と滝口さん。ある時、ゆでて恐る恐る口にすると「うまかった」とにんまり。
 粒が大きくプリプリ。ハマグリより歯応えがある。コクのある濃いだしが取れるのも魅力。北米では、クラムチャウダーの具として定番の食材。砂地に暮らすアサリと違い、湾内の泥地に生息するホンビノスは砂抜きの必要がなく、調理負担も少ない。
 微生物の死骸などが分解され、海が「酸欠」状態になるなどした青潮の影響もあり、近年はアサリなどの漁獲量が減少。一方のホンビノスは青潮に負けない生命力で、大量に繁殖した...

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