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子どもの権利条約根拠に画期的判決 日照権訴訟で名古屋地裁

2021年4月28日 05時00分 (4月28日 05時01分更新)
名古屋地裁に入る原告の児童ら=3月30日、名古屋市中区で

名古屋地裁に入る原告の児童ら=3月30日、名古屋市中区で

  • 名古屋地裁に入る原告の児童ら=3月30日、名古屋市中区で
  • 15階建てマンション(左)に日差しを遮られた名古屋教会幼稚園の園庭=名古屋市中区で、本社ヘリ「まなづる」から
 マンション建設か、子どもの権利か−。幼稚園の日照権を巡って名古屋地裁で争われた訴訟で先月、ある画期的な判決が下された。子どもの権利条約の理念である「児童の最善の利益」を基に、「(不動産会社が)日照について配慮するべき義務を十分尽くすことを怠った」と認めたのだ。同条約は日本も一九九四年に批准しながら、長らくたなざらし同然だったが、判決はこの条約の意味する重みに改めて光を当てた。 (塚田真裕)
 三月三十日、名古屋地裁の一号法廷。緊張した面持ちで小学生十人が長いすに陣取った。訴訟を起こした原告の元園児だ。唐木浩之裁判長は児童らを見据え、判決を告げた。「被告は原告に二百五十九万円を支払え」。慰謝料の支払いやマンションの取り壊しは認められなかったが、子どもたちは会見で手をたたいて喜びを表した。
 この判決に関係者が注目するのは、子どもの権利条約を判断の根拠の一つにしたことだった。
 唐木裁判長は判決理由で、「わが国も児童の最善の利益を考慮した施策を実施する責務を負っている」と条約批准を基に指摘。児童福祉法も引用し、「児童には最善の利益が保障されなければならないとの趣旨は、日照阻害が我慢の限度を超え...

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