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故人への思い 伝える場を サンレー北陸本部 青木博さん

2021年4月25日 05時00分 (4月25日 10時59分更新)
コロナ禍でも遺族が故人と大切な別れの時間を過ごせるよう工夫する青木博さん=白山市のサンレー手取紫雲閣で

コロナ禍でも遺族が故人と大切な別れの時間を過ごせるよう工夫する青木博さん=白山市のサンレー手取紫雲閣で

 一九九三年の入社以来、石川県や福岡県で千件超の葬儀を担当してきました。大事な人を突然亡くしたり、子どもを失ったりするケースもあり、死別の悲しみや苦しみを支える「グリーフケア」は大きなキーワード。悲しみを抑え込むのではなく、故人へのさまざまな思いを表現できる空間をつくっています。
 事前準備には一〜二時間かけ、亡くなった方がどんな人だったかをうかがった上で、遺影の写真や流す音楽などを提案します。核家族化が進み葬儀が簡素になる一方、多様化しています。かつてはひつぎに入れる花の色は白、遺影の額縁は黒と決まっていましたが、今はそうではありません。祭壇に赤い花を使ってにぎやかにすることもあります。
 以前担当した式で、出棺の際に故人の二十代くらいのお孫さんが「泣くのはやめよう」と呼び掛け、万歳で見送っていたのが心に残っています。歌手の矢沢永吉さんが好きなおばあちゃんのお葬儀では、矢沢さんの曲をガンガンかけたこともあります。
 担当した喪主のお客さまと仲良くなると「私の時もあなたが来てね」と言ってもらえることがよくあります。身内の人がその言葉を覚えていて、実際に担当させてもらうこともあり、ご縁を感じます。
 新型コロナウイルス下では、病院で入院者との面会が制限される中、遺族が「最期に直接顔を見たかった」と話すことがあります。だからこそ、最期の時間をゆっくり過ごしてもらえるよう心がけています。
 仕事を通して守りたいのはやはり絆。葬儀を通じて人間関係をより良くすることができます。遺族から見て「故人らしい葬儀だったね」と言ってもらえるように。そう思っています。(高橋雪花)
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