本文へ移動

大声をアプリで注意 中区の商社が開発、居酒屋でテスト

2021年4月22日 05時00分 (4月22日 05時03分更新)
アプリを紹介する鈴木謙誌さん(右)と関規行さん=浜松市中区の関家で

アプリを紹介する鈴木謙誌さん(右)と関規行さん=浜松市中区の関家で

  • アプリを紹介する鈴木謙誌さん(右)と関規行さん=浜松市中区の関家で
  • 反応する音量や、読み上げるメッセージを設定する画面。文面などは自分で考えて打ち込める
  • 音量を計測する画面。設定した音量を超えると音が鳴ったり、メッセージを表示したりする
  • 設定した音量を超え画面に表示されるメッセージ
 新型コロナウイルス禍でのお酒の席。気分も良くなり、つい大声を出してしまう人も少なくないだろう。「盛り上がっているのに、注意しづらい…」と、店にとっても悩みの種だ。そんな問題を解消しようと、流通機器の総合商社「アーバン」(浜松市中区)が、声の大きさに反応して警告してくれるアプリを開発した。 (山手涼馬)
 その名も「notice」(気付く)。社長の鈴木謙誌さん(65)は「このアプリで感染を抑止し、少しでも早く日常生活に戻ってくれれば」と願う。
 アプリ開発のきっかけは、小学生来の友人である居酒屋「関家(せきや)」(同)店主の関規行(のりゆき)さん(64)が抱えていた悩みだった。店内には仕切りや消毒液を設置し、感染防止に努めるが、客の声の大きさは調整できない。「常連客であるほど自分からは注意しづらく、雰囲気も壊せない」と話す。
 同業の常連客から、店の経営が苦しいという悩みも聞いた。市中心部の店ほど深刻で、「もっとお客が安心して、『あの店なら安心して食事できる』というのが伝わる取り組みがあれば」と考えるようになった。
 関さんは昨年十月、機械の音声や警告音でやんわりと大声を出していることを注意し、飛沫(ひまつ)を防ぐアプリを作ってほしいと鈴木さんに相談。約四カ月かけて完成させた。
 アプリはタブレットのマイクが音を拾い、一定の音量を超えるとメッセージが表示され、機械が読み上げたり、警告音が鳴ったりする。文面は真面目な文章やユーモラスな関西弁など、自分で考えて打ち込める。反応する音量も一五〇デシベルまでで任意に設定できる。
 四月から関家に一台設置し、テスト運用している。関さんは「自分がこんなに大声を出していたのかと驚く人は多い。音が鳴ると周りの注意を引き、恥ずかしさで自然と小声になるので、効果はある」と手応えを感じている。
 鈴木さんは「今は音を計測するだけだが、同時にメニューを表示したり、注文できるようにしたりと改良を加えていきたい」と話す。関さんは「『notice』という名の通り、客が自ら声の大きさに気付いてもらえればうれしい。このアプリが広がり、みんなが安心して食事できる場所が増えていけば」と期待した。
PR情報