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【石川・富山】接種 LINE活用分かれる 金沢・白山利用 石川県内6市町見送り  

2021年4月19日 05時00分 (4月19日 10時29分更新)

 閲覧問題LINE「情報は国内、問題ない」


 無料通信アプリ「LINE(ライン)」の利用者の個人情報が中国から閲覧できるようになっていた問題で、金沢市と石川県白山市、富山県高岡市は新型コロナウイルスのワクチン接種の予約にLINEを利用する方針を変えないことが分かった。一方、石川県の六市町、富山県の四市町は利用を見送った。 (西浦梓司、小佐野慧太)
 予定通りLINEを使う理由として、白山市の担当者は「LINEに入力するのは接種券番号や生年月日などで、個人の特定にはつながらないと思われる」と説明。金沢市の担当者は「国から特にシステムの停止の指示を受けていない」、高岡市は「LINE社の見解を聞き、安全だと判断した」とそれぞれ話した。
 本紙が石川、富山両県内の全市町村に取材したところ、問題発覚前にLINEによるワクチン接種の予約受け付けを予定していた自治体は、石川県内の十九市町のうち八市町、富山県内の十五市町村のうち五市町だった。
 LINE社(東京都新宿区)は本紙の取材に「ワクチン接種の予約システムに関してはデータは国内のサーバーに保管し、アクセスできるのも国内からだけ」と回答。中国から閲覧できない状態で、国内での利用は問題ないとの見解を示している。
 一方、利用を見送る石川県津幡町は、町内向け仕様の完成直前だったが、当面の利用を見送る。安全が確認されるまでコールセンターと町ホームページで予約を受け付ける。担当者は「コールセンターは平日の限られた時間でしか予約できない。LINEなら二十四時間対応できるのに」と話した。
 富山県では、新田八朗知事が二月の全国知事会でワクチン接種の予約にLINEを活用することを国に提案。県のLINE公式アカウントから県内の市町村の予約サイトに誘導する準備をしていたが、一連の問題を受け利用を見送った。

 国が率先して安全性判断を


 個人情報保護に関する著書が多数ある板倉陽一郎弁護士(第二東京弁護士会)は「LINEの個人情報管理が本当に安全なのか判断できる情報が極めて少ない中、各自治体に導入の是非の判断が委ねられている現状は疑問だ。国が率先して安全性について判断し、一定の指針を示すべきだ」と指摘している。

 LINEの個人情報問題とワクチン接種の予約システム 2018年以降、LINEの業務委託先である中国の関連会社の技術者が日本国内のサーバーにアクセスし、個人情報を閲覧できる状態だった。3月中旬に発覚した。LINE社は1月、LINEを活用したワクチン接種の予約システムを全国の市区町村に提供すると発表した。接種券番号や生年月日などを入力すれば、接種会場や日時を決められる仕組み。


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