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渋沢栄一と日本の資本主義

2021年4月19日 05時00分 (4月19日 05時00分更新)

 コラージュ・清水萌  

 明治から昭和にかけて活躍した実業家・渋沢栄一への注目が高まっている。次の一万円札の顔になることが決まり、大河ドラマの主人公にもなった。なぜ今、渋沢なのか。「日本資本主義の父」と呼ばれた渋沢の営為や思想をひもとき、現代への示唆を探ってみた。

 渋沢栄一(1840〜1931年) 埼玉県の豪農の家の出身。幕臣時代に使節団の一員として欧州各地を訪問。一時明治政府に出仕したが、後に退官。渡欧経験も基に近代的な金融システムや企業の構築に力を尽くし、「日本資本主義の父」と呼ばれる。社会・教育・文化事業にも取り組んだ。関わった企業は500、社会公益事業は600。2024年度前半に、新しい一万円札の顔になることが決まっている。

SDGs理念通じる コモンズ投信会長・渋沢健さん

 新紙幣の肖像画への採用や大河ドラマなどを通じ、渋沢栄一やその思想に注目が集まっています。これはただの「ブーム」ではない。社会の変化が百年以上前の栄一の思想を呼び戻したのだと感じています。

渋沢健さん

 栄一は「日本資本主義の父」といわれますが、本人は「資本主義」という言葉を使っておらず、「合本(がっぽん)主義」と言っていました。「合本」とは何かと何かを足して新しい価値を創り出すこと。この助詞「と」こそ、彼が大切にした考え方です。「と」には、一見相いれない要素を結び付け新たな可能性へ飛躍させる力があります。
 栄一の談話をまとめた著書『論語と算盤(そろばん)』にも...

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