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耳川(美浜)にアユ遡上4倍 岐阜で卵を人工ふ化、地元に戻し放流 

2021年4月16日 05時00分 (4月16日 09時50分更新)

漁協「数十年ぶりの光景」

上流を目指して段差を飛び越えようとするアユ=15日、美浜町の耳川で 

 美浜町の耳川に、例年の四倍ほどの天然アユが日本海から遡上(そじょう)している。地元の耳河川漁協は二〇一九年から親アユの卵を岐阜県の水産会社で人工ふ化させて耳川に戻していて、その取り組みが奏功したとみられる。次々と上流を目指して泳ぐアユの姿に組合長の竹本秀人さん(65)は「数十年ぶりの光景が見られてうれしい」と手応えを感じている。 (高野正憲)
 アユが見られ始めたのは三月中旬、河口から三キロほどの耳川橋付近で。その後、遡上が進み、今月十五日には河口から五キロほどにも多くいるのが確認できた。全長一〇センチ弱。三十センチくらいある川の段差を越えようと、体をひねらせながら水面を跳びはねている。

耳川の天然アユは頭の出っ張りがないのが特徴。現在は全長10センチほど=15日、美浜町内で

 竹本さんによると、五十年前の耳川には「放流をする必要がないほど」の天然アユが生息していた。近年、降雪が少なくなって水量が減るなど、川の環境が変化したことで天然アユは激減。琵琶湖の養殖アユを放流するなど対策を講じたが、回復しなかった。
 このため、漁協は二年前から秋に抱卵した天然アユを岐阜県瑞穂市の「高田水産」に送って卵をふ化させて、春に県内産などを含めて稚魚八百キロ前後を毎年耳川へ放流。今年は日本海から戻ってきたアユが目に見えて多くなり、四〜五倍に増えたという。竹本さんは「地元のアユなので定着が良い」とみる。
 水やコケがきれいな耳川で育ったアユは、臭みがなくておいしいという。頭のでっぱりがないのが特徴で、二六センチくらいまで大きくなる。アユ漁の解禁期間は六月十九日から九月三十日まで。竹本さんは「地元の人にも釣りに来てほしい」と呼び掛けている。

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