本文へ移動

競技できる喜び倍以上 五輪開幕まで100日 卓球代表伊藤に聞く

2021年4月14日 08時00分 (6月15日 12時07分更新)

オンライン取材で東京五輪について語る伊藤美誠=スターツ提供

 東京五輪開幕まで14日であと100日。新型コロナウイルスの収束はいまだ見通せない。だが、不確実な情勢にもめげず、アスリートは歩みを止めていない。卓球女子代表の伊藤美誠(スターツ)に思いを聞いた。 (磯部旭弘)
 <東京五輪の延期が決定し、卓球界でも国際大会が一時中断した。制限された環境の中で競技に取り組んでいた>
 「これまで当たり前だったことが『当たり前ではない』と感じた。(コロナ禍前は)どこの国で何試合やったか分からないぐらいの試合数をこなしていた。練習をたくさんしていたので試合をやっていないのに思ったより(1年を)早く感じたが、久々に試合をできたときの楽しさを改めて味わえた。感謝する気持ちもよりわきました」
 <昨秋、約8カ月ぶりに国際大会が再開。開催国の中国では感染対策で隔離措置が取られ、現地入り後に練習がまともにできない日々が1週間以上も続いた>
 「20歳の誕生日(10月21日)も隔離の最中に迎えました。(帯同した)母がいる向かいの部屋にも行けませんでしたし、その日に初めて会った人は防護服を着た現地のスタッフでした。ですが、身近な方から動画でお祝いの言葉をいただけてうれしかった。一人だったけど温かみを感じた瞬間でした」
 「練習ができずに最初はどうなるかと思ったけど、久々に打ち合ったときは『卓球楽しい』と思わず口にしたぐらい。競技ができるうれしさは、いつもの倍以上ありました」
 <今年初めて開かれた3月の国際大会(カタール)では2連勝。世界ランキングも自己最高に並ぶ2位に。苦しい状況でも口角を上げ、自分らしくプレーした。同時に、アスリートとしての役割も改めて感じた>
 「時差があって夜遅い試合だったにもかかわらず日本の方に見てもらい、SNS(会員制交流サイト)で『勇気をいただいています』などとメッセージをいただきました。自分のすべてを出し切って楽しんでいる姿は自然体の私。皆さんに試合を楽しんでいただけるのはうれしい。私たちアスリートはスポーツを通じて元気を与えられる存在だと思います」
 <コロナ禍でも笑顔を作りながら、信条とする「楽しく」を貫いていく>
 「楽しくないと、考えもまとまらないし、顔もやっぱり沈んじゃう。しゃべったり、笑ったりできるからこそ、スポーツが楽しいんだとすごく感じる。楽しんで実力を上げていきたい。そうすれば、五輪でもいつも通りの状態で試合ができると思います」
<いとう・みま> 静岡県磐田市出身。14歳だった2015年ドイツ・オープンでワールドツアー初優勝。16年リオデジャネイロ五輪団体、17年世界選手権個人戦ダブルスで銅メダル。全日本選手権は18年から2年連続3冠を獲得。20歳。
おすすめ情報

東京五輪の新着

記事一覧